20年前くらいでしょうか。
海洋深層水という飲み物が発売されて自販機でも販売されるくらいでしたので「海洋深層水」という言葉がそれなりに市民権を得ていたように思います。
ぬるくなったお風呂に入ると、表面は暖かく底のほうは冷たくなっています。
これと同じ原理で、海洋も深度が深くなるほど海水温が冷たくなっているのですが、冷たいだけではなくて強い海流が生じています。
海水は大西洋の極域で冷やされることに加えて、水分が凍ることで海水中の塩分濃度が高くなり(=海水密度が高くなり)、一気に沈み込みを開始します。
沈み込みを開始したあとは底にとどまるのではなく、大西洋の深層をギューンと進んでいきます。
北半球では進行方向右向きに見かけ上の力を受けます。コリオリの力と言います。はるか遠方の標的を狙撃するときには標的のちょっと左を狙わないと標的に当たりません。台風が北半球で左巻きなのも、コリオリの力が原因です。
コリオリの力によって右へ右へと進んだ海流は、南半球に突入したとたん逆に左へ左へと進み始めます。
そしてこの冷たい海水は最終的には地球の海洋を2000年かけて一周して、太平洋のこれまた極域で顔を出します。
逆に海洋表層では暖流が流れ、それが大陸を温めるという話を二日前に書きました。
物理や化学で計算しますが、水というのは熱容量が大きいのです。
海水が陸を温めるのはピンと来ないかも知れませんが、床暖房がイメージに近いです。

https://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/readings/2010/ohshima_ice-ocean01.html