高校2年生の7月進研模試の平均点を、一宮高校、一宮西高校、五条高校、新川高校、塾生について比較しました。
一宮西と五条が近いのが印象的ですが、この学年は一宮西高校がやや低いという話を生徒からききました。数学にいたっては、五条高校が上回っています。実際どうなんでしょうか?うちの塾のこの学年は西春高校に縁がないので分かりません。
塾生の点数は平均点を記載しましたが、個々の数字を見ると高1から積みあげている生徒の数字の良さが目立ちました。
高校2年生の7月進研模試の平均点を、一宮高校、一宮西高校、五条高校、新川高校、塾生について比較しました。
一宮西と五条が近いのが印象的ですが、この学年は一宮西高校がやや低いという話を生徒からききました。数学にいたっては、五条高校が上回っています。実際どうなんでしょうか?うちの塾のこの学年は西春高校に縁がないので分かりません。
塾生の点数は平均点を記載しましたが、個々の数字を見ると高1から積みあげている生徒の数字の良さが目立ちました。
所属高校と大学受験の関係は、昨日までの記事1、2でおおむね説明可能です。ただし、例外として進学した高校で大学受験の結果が決まらないケースもあります。
それは、内申美人と内申ブス(?)のケースです。
中学時代に先生に好かれることで実力以上の内申を得ていた生徒は、良い高校に進学できたとしても大学受験は苦労します。
逆に、中学時代に実力相当の内申を得られなかった生徒は、高校受験が納得のいくものではなくても大学受験で実力を発揮できます。
内申美人の生徒は悲観することはなく、指定校推薦による大学進学という道があります。高校3年間の評定によって、大学に進学できます。ただ尾張の高校では「一般入試に専念する!」という謎の習慣のせいで指定校推薦が使えない高校があるので、内申美人だと認識している生徒はちゃんと指定校推薦がある高校を調べておきましょう。
学力は勉強の開始時期によって決まるのと、もう一つはあなたがどこ高校の生徒かによっても決まります。基本的には一宮、一宮西、西春、五条、新川、の順で綺麗に並びます。
これは地頭とか素質どうこうではなくて、高校の偏差値順というのは勉強が習慣として身についている順だということのあらわれです。高い偏差値の高校に所属している生徒ほど、一日に取り組む勉強量が多いです。平均的な一宮高校生と平均的新川高校生を比較したら、前者が平日4時間/日、後者が平日1時間/日、くらいの差はありそうです。
また、同じ日に行う同じ時間の勉強であれば、その時点で学力が高い生徒のほうが密度の濃い勉強が出来ます。平均的新川高校生が青チャートの例題を1題解いている間に、平均的一宮高校生は5題くらい進められます。
あくまでざっくりしたイメージでの話ですが、仮に時間が4倍、密度が5倍なら1日で20倍の差がつきます。全国数十万人の高校生は、呼吸をしているだけで毎日差が開いているのです。
逆転ストーリーを描きたいならまずはこの点を認識してください。
やるべきことは時間を増やすことです。密度を高めることも出来なくはないのですがたかがしれています。学力と勉強密度はお互いに作用しあっているからです。しかし勉強時間は学力とは無関係です。極めて学力の低い生徒にとって、15分でチャート5題解くのは不可能であっても、1日12時間勉強することは可能です(もちろん学校の授業は勉強時間に換算しません)。
ただ前述のとおり、学力の低い生徒ほど長時間の勉強が出来ません。4時間や5時間やったくらいで、たくさん勉強した気になってしまいます。
結局勉強時間も追いつかず、密度も追いつかず、結果が追いつかない、というのが逆転を目指そうとした人の相場でしょう。千三つの世界です。
私はビリギャル的一発逆転ストーリーが嫌いではありません。凡人には絶望的な目標に向かって努力して結果を出すことは、かっこいいと思いますし、自分も出来るかもという勇気を全国の高校生に与えてくれているはずです。
しかし実際には逆転ストーリーよりも逆転出来なかったストーリーのほうが多いということは認識しなければいけません。塾の生徒を見ていても学力は高1から頑張っている生徒、高2から勉強を始めた生徒、高3から始めた生徒、の順に綺麗に並びます。確かに高2から入ってきて学力をグンと伸ばす生徒もいますが、そういう生徒は私の塾に来る前に高1の時点でがっつり自習をしているものです。
また、愛知県の高校生が注意しなければいけないことは、同じ高校に「第一志望で夢見て入学している生徒」と「第二志望で泣く泣く入学している生徒」の二種類の生徒が在籍している場合があるということです。清須市周辺でいうと、西春・五条高校は一宮高校の滑り止めとして入学している生徒が一定の割合で存在します。一宮西高校はうまい併願がないため第一志望で入学している生徒がほとんどでしょう。一宮高校はトップなので滑り止めの生徒はいないはずです。
注意が必要な生徒とは、第一志望で夢見て入学している生徒です。西春・五条高校でいえばトップ1割は名古屋大学に合格するかもしれません。しかし、その1割とはもともと中学時代にオール5くらいの実力があったが高校入試当日に失敗して、泣く泣く入学している生徒であるのではないかと私は予想しています。だから、第一志望で夢見て入学した生徒が名古屋大学を射程距離にする学力を3年間で得られるかというと、結構難しいんじゃないでしょうか。
だから高校生であるあなたが自分の所属する高校の過去の合格実績を見るときには、自分がどの程度の学力で入学したのかをよく把握してください。もちろん、高校入学時点での学力不足を認めた上で高い目標を目指して計画をたてることは良いことです。過信せず、楽観視せずに計画を立てて下さい。
合格る計算 IAIIBという参考書があります。2014年に発行された本で比較的新しい参考書なのですが、定評があります。
タイトルからして計算練習の参考書という印象を持つかもしれませんが、内容は計算方法にとどまらず数学でおさえるべきポイントを確実におさえています。
たとえば、加法定理4つは覚える必要があるが和積、積和は覚えずにその都度導くものであるということや、それらの効率的な導き方もしっかりかかれています。
塾や予備校で教わる、「受験数学」の参考書と言えるかもしれません。数学を独学する人は手元に置いておく価値があります。塾の生徒にも、おすすめすることがあります。