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月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

五条高校か?西春高校か?

木村の考え 愛知県内の高校研究

塾の近辺には、西春高校、五条高校、新川高校という3つの公立高校があり、入学時難易度は

西春>五条>>新川

といった序列のようです。志願方法は一宮高校を第一志望として西春、五条を滑り止めにするか、西春・五条を第一志望にして新川高校を滑り止めにするか、どちらかのパターンで受験する人が多いのではないでしょうか。西春と五条を比較すると若干西春高校のほうが難しいようですがほとんど差が無い状態ですので受験生は悩むところかと思います。両校の違いについて考えてみます。 

西春高校

1学年350人くらいで毎年20-30人が名古屋大学に合格しています。そして合計200-220人が国立大学に合格していますので学年の6割は国立大学に合格し、おそらく大半が進学していると思われます。生徒に聞いてみても、週2回の英数国小テストというのが結構きついらしくて、これに合格しないと追試&その後に課題を与えられることもあるようで、それを避けるために勉強に追われる日々が続くそうです。高校内でトップクラスを維持するにはかなりの勉強量が必要ですから、3年間維持できれば名大くらいは届くでしょう。半分より上であっても三重大、岐阜大や近辺の国立大学にチャレンジできそうです。

五条高校

こちらも1学年350人程度で、名古屋大学に毎年30人弱が合格しています。国立大学合計数は200-250名ですから、西春よりは若干多いかな?という印象ですが、結局合格している大学が地方の公立大学も多く、大差はありません。小テストよりも普段の授業が厳しく、予習をしていないと授業中に当てられたときに答えられず、先生に怒られます。宿題も多めなようなので、小テストよりは普段の授業で管理しているように見えます。高3の一年は任意という名のもとの実質は強制の補習で勉強に縛り付けられます。

 

2つの高校は進学実績はほぼ差が無いし、普段の授業の厳しさも性質は違えど似たり寄ったり。評判も悪くない。わずかに西春高校生のほうが愛校心があるように見え、五条高校は高3にもなると高校信者とアンチ五条派が明確になると聞きますが、私自身何十人を見ているわけではありませんので1000人の在校生一般に言えるかはわかりません。最終的には立地と雰囲気、兄弟や知人からの情報くらいしか判断できる点は無いと思います。

さて、五条高校、西春高校のどちらにせよ進学したらとにかく学校に管理されることを念頭に置かなくてはいけません。大量の課題&予習と厳しい小テストを3年間強制されます。3年間継続できれば、両校の合格実績が語っているように国公立大学に進学することは十分可能でしょう。

中学時代にオール4前後の生徒が学校の勉強をやるだけでどこかしらの国公立大学に進学できるというのは管理教育の実績に他なりません。中学のオール4といったらまあまあ優秀な気がしてしまいますが、相対評価・自力でオール4ならまだしも絶対評価・塾の力を頼ってのオール4というのは大学受験でいえば本来国公立なんて箸にも棒にもかからないレベルです。ですから、このレベルの学生でも国公立を夢見ることが出来る五条や西春というのは良い高校です。

(ちなみにここでいう国公立とはとんでもない僻地の国立や地方の県立のようなセンターボーダーが60%未満のショボ大学ではなくて、最低で金沢や千葉などセンター7-8割は必要な国立を指します。)

ただし夢見る代償としてこれらの高校において与えられる宿題・テスト・補習の量は覚悟してください。あなたの予想以上のスパルタがあなたを待っています。これは尾張地域の高校の序列が大きく影響しているのですが、一宮高校を頂点として一宮西、西春、五条、という二番手校が国立大学合格者数を競っています。その中でも五条高校は特に厳しく見えます。

どう厳しいかというと「五条高校の方針以外は全て認めない」という姿勢で一貫していることです。つまり、五条高校の授業と宿題と補習によって、名古屋大学・名古屋工業大学をとりあえず目指してもらって、センター試験の結果がまあ名大名工大にはとうてい及ばないことは予想の範囲内で、センターの得点率から受かるだろう地方のショボ大学を生徒には受験させ、五条高校の実績に貢献してもらう、それ以外の行動は一切認めない、という姿勢です。

内職をはじめとして生徒が自主的に自分の勉強をすることは、積極的に阻止されます。教材を取り上げられるし、授業を聞いていないと怒られるので、意思が強くても授業を聞かずに内職をし続けるのは困難です。そのうえ、高2以降の放課後の補習は「受講する・しない」の申し込み書の提出という任意の体裁をとってはいますがこれは完全に形式上のもので「受講しない」という選択は不可です。それをやろうとすれば、生徒と担任による壮絶な戦いが必要であり、なんなら生徒の保護者からの援護射撃が無いと成立しません。とくに高3にもなれば、受験に不要な科目が明確になってきます。学校の授業は高卒の資格をとるために必要なことですから完全なボイコットは褒められたものではありませんが、放課後の補習が強制なのは生徒からしたら迷惑以外のなにものでもありません。

しかし、高校からしたら生徒の方針などどうでもよいのでしょう。全体主義であり、生徒の意思や自立よりも高校の方針が絶対です。

高3のセンター試験終了後も、高校にはずっと登校しつづけなければならないし、補習も全て受講しなければいけません。私大専願で3科目しか受験に必要なくとも、英数国理社の5教科7科目前後の授業と補習が強制です。高3の1月、2月といえば1ヶ月が3ヶ月に相当すると言われることもあるくらい貴重な貴重な時間なのに、自分の受験とはまったく関係の無い勉強をさせられます。(五条と比較すれば西春は緩く、強制登校は午前までで午後は任意で自由登校が2月14日から始まる)。

一方で、高3の三学期は自由登校にする進学校があるのも事実です。そういう高校は「自分で勉強しろ」という姿勢で、1月と2月を全く登校しなくても良いと言うんです。もちろんそれで「登校日数が足りないので卒業できません」なんてことはありません。でも五条高校なら、たぶん言われます。

生徒の話を聞く限り、この「高校の方針以外は全て許さない」という雰囲気は五条高校を100としたら西春が85で一宮西が75、一宮が65くらいのイメージです。たとえば「補習参加しません」という意思表示にたいして、五条高校なら「ダーメー!絶対ダーメー!」というリアクションで、参加しなければ後日怒られます。西春なら「ダメです」と言われますが、参加しない生徒も中にはいて怒られるわけでもないようです。一宮西は交渉したら許してくれることもあるようです。

程度の差はあれど、生徒に選択する権利は与えられません。また、権利を獲得しようとするとかなりのエネルギーを要します。

管理教育というのは良い面と悪い面を持っています。言わずもがな、この教育は生徒にとって向き不向きが確実にありますから、尾張地域の高校に進学する人は入学する前によく考えて下さい。とくに保護者のかたが県外出身の場合、「厳しいのレベルが想像と違いすぎた」ということが十分に起こり得ます。

 

 

 

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清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp