最近、高校2・3年生たちと面談をしています。大学受験において塾と予備校の一番の違いはたぶんここで、授業で教える人間と生徒の自習の方向をアドバイスする人間が高1の4月から高3の2月までずっと一緒なのが私の塾です(というか私が一人でやっているので当たり前!)。
話題はあらかじめ決まっているわけでは無く、最近の勉強状況を聞かせてもらいながら、生徒の勉強上の健康状態をチェックできれば良いなと思ってやっています。1対1の状況になると、普段めんどくさくて質問できないことも質問しやすいと思いますし。
志望校が明確な生徒であれば勉強のバランスがとれているかどうかのチェックをするくらいであとは雑談になるし、志望校をどうしようか決めかねている生徒であれば考え方のヒントを投げかけてみるし、勉強方法がイマイチという生徒であればどの参考書をどう使ってというのを具体的に話してみたりします。
どの話題にせよ、共通していえるのは生徒の目線を少し高くすること。目標ではなくて、目線です。
たとえば「次の模試で600点以上とれれば××大学を目指したい」という生徒。「599点だったらどうするの?598点なら?」と聞くと、「うーん」となってしまう。だいたい、模試の素点なんて問題の難易度が難しければ低くなるし、簡単なら高くなるので前回の500点と今回の600点は簡単に比較できるものでもありません。
志望校を迷うというのはそれだけ大学の比較では決め手に欠けるということですから、じゃあどう決めるかというと、「どう生きたいか」という観点での決断になると私は思います。可能性が小さくともチャレンジしていきたいのか、大学のレベルは下がっても確実に自分の目標に近づける道を選びたいのか。
自分が「こうしたい」という意欲に勝る推進力というのはありません。希望の大学に合格できるかどうかは、もちろん学力の問題もありますが、一方で自分を信じて迷うことなく突き進めるかというのも同じくらい大きい要素のように見えます。