月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

みんなのために配りましぇん!

4ステップとかクリアーなどの教科書傍用問題集がたいていの高校生には配布されまして、この手の問題集にはページの一番後ろのところに答えの数字だけが申し訳なさそうに掲載されています。

もちろん問題そのものは受験用なのでチャート式と同じくらいのものが掲載されているのですが、その詳細な解答は別冊として作られており、それが配布されるかされないかは高校の方針次第です。

さっき、高1の生徒にきいたら配布されている高校と、されていない高校がありました。

で、配布されない高校の先生いわく「みんなのために配りません!」ということらしいです。つまり「チャート式に類題があるから、みつけてまねして解いてね」ということです。

そんなめんどくさいことやるやついねえだろ!みんな本当は勉強なんてしたくないし、類題を探して読解して応用するなんてやる意欲?ありません!350人のうち340人くらいは、そこまでしてやる気ありません!

というツッコミをさせてもらいたいと思います。

どうやって回避していくのか、明日考えてみたいと思います・・・。

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1日12時間の勉強は必要条件?

高1のこの時期にならう必要条件、十分条件について。常々数学は意味が大事と言い張る私ですが、必要条件・十分条件の判別については意味を考えると迷宮入りしてしまうので当てはめで考えるよう、教えています。

P⇒Qがなりたつとき、
PはQの十分条件
QはPの必要条件

です。「⇒」記号の右にあるやつが十分条件、左にあるやつが必要条件です。

命題Pを、「東京大学理科一類に合格する」として、
命題Qを、「1日12時間勉強する」とします。

このとき、「1日12時間勉強する」は「東大理一に合格する」の何条件でしょうか?

考え方としては、P⇒Qなのか、Q⇒Pなのか、もしくはP⇔Qなのか、関係ナシなのかを考えればよろしい。

まず「東大理一に合格」⇒「1日12時間勉強する」は、実際は1日12時間未満の勉強で受かるヤツも数人はいるでしょうけど、東大にいくくらいなら高3で1日12時間くらいやってる人のほうが圧倒的多数のはずなので、真だとしておきます。

次に「1日12時間勉強する」⇒「東大理一に合格」について。1日12時間くらい勉強した人間のうち4人に1人くらいが合格しているんじゃないでしょうか。偽で良いでしょう。

というわけで、P⇒Qは成り立つが、Q⇒Pは成り立ちません。設問の主語である「1日12時間勉強する」つまりQはP⇒Qにおいて「⇒」記号の右側にあるので必要条件です。

ここで意味を考えてみると、東大に合格するには1日12時間の勉強が「必要だよね」で納得いくでしょう。ただ、これが「十分だよね」になってもあんまり違和感がないので、意味で考えるのはややこしいんですよ。

ちなみに、東大だろうが早稲田だろうが慶應だろうが、自分の第一志望に合格したければ高3は毎日12時間の勉強をやっとかないといけないと思いますよ。合格するのが基本である高校受験と比べて、大学受験は落ちるのが基本ですからね。

ちなみに塾生諸君は承知のとおり、自習で12時間です。授業を聞く時間はノーカンです。

高1、高2も同上です。授業というのは聞いて勉強「した気になる」時間のことであり、勉強「した」時間とは自習して自分で手を動かした時間のことを言います。

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数学の予習で思考力がつく?

今日、某高校の生徒から「学校でつかうこの問題集の答えください」という依頼がありました。その際、数学の授業計画をまとめたプリントを見せてもらったのですが、そのなかに

「授業で取り組む問題をしっかり予習し、解答をつくり、当番の人は授業前に板書する」というようなことが書いてありました。

どうやら、予習で解答をつくることで「思考力を高め」そして、類題を演習することで「覚える」というのが目的らしいです。

以上について部分的に同意で、部分的に反対です。

まず同意できるのは授業の予習について。基本的な例題を覚えたあとで少々難しめの問題を演習するにあたって、授業前に予習して解いておくことで授業で「なるほどね」というポイントが増えて、勉強になります。どこがわかっていて、どこがわかっていないのかが明確になりますから。

ただ、これはあくまで高3の演習時期の話であって、高1〜高2で例題をひたすら覚える時期はいくら考えたって解法なんて普通思いつきませんから、やる必要はありません。予習ゼロで復習に力を入れてほしいです。

では無理に解答を作る必要があるのかというと、そこまでしなくても良いです。見せてもらった問題集のレベルは青チャートと同じくらいのものでした。青チャートというと高校生達は「難しい、応用」と思い込んでいるようですが、青チャートは入試数学でいうと基礎の部分で、とりあえず解法を覚えるための例題が掲載された参考書です。

解法をゼロからつくることに色々調べて1時間かけるくらいなら、与えられた模範解答の読解に15分、再現に15分の合計30分を使うほうが、はるかに効率が良いでしょう。

たしかに、難しい問題のなかには題意をくみとりよく考えないと解法を発想できないものもありますが、実はそこまでの難問は解けなくても受かる大学がほとんどで、東大、東工大、京大、国立医学部などを除けば、チャートや一対一レベルの問題の解法を覚えておくだけで合格点に届きます。

基礎の問題というのは思考力で解くものではなく、解きかたを覚えているかいないかというだけですから、思考力を養うまでもないと私は思います。

もちろん解法の手順それぞれに意味はありますから、「解法を覚える」といっても英文法や歴史のような単純にひたすら詰め込む暗記というわけではありません。ただこの段階において頭を使うポイントとすれば「二次関数の最大最小は関数の形状によって場合わけ」とか「階差数列は公式を覚えずにk=1から代入してたしかめる」とか「三角関数は単位円と加法定理だけ覚えてあとは導く」とか、くらいなもので、数学の思考力とはちょっと違います。コツというほうが近いです。

「解答下さい」という生徒のなかにはただラクをしたいだけという生徒と、もっと大事なことに時間を使いたいという生徒の2パターンがありますが、もちろん私の塾には前者のような生徒はいません。後者のような将来のある若者にはせっせと解答を入手して、持たせてあげることになります。 

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今週の太郎二郎三郎四郎

2週間前の太郎、二郎、三郎、四郎

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先週の様子

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そして今週

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今週もなめ子が太郎をパクパク食べるので、太郎だけ出遅れ気味。毎晩、22時〜24時くらいで活動しているみたいです。2日くらい二郎に浮気したことがあったんですが、また太郎に戻ってきました。

 

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今年も問題集の答えが配られない

今年も生徒から「学校で配られない問題集の答えください」という依頼がポツポツ増えてきました。問題集の答えを配らずに授業を聞かせるという手法は、これからもなくならないでしょうね。たぶん、地方の進学校あるあるなんでしょうけど、地方の公立高校生はほんとうにかわいそう。

たいていの解答冊子は手にはいるので、欲しい生徒は相談してください。

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