月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

自分で考えて行動して学べ

昨日記事にした

難関私大・文系をめざせ! 偏差値どん底からの「早慶・GMARCH・関関同立」突破大作戦

の冒頭でいいことが書いてあったのを、忘れていました。また抜粋します。

 成績が伸びない原因の第一は、学校の課題を、ただ機械的にこなすだけの勉強を続けているからだ。

 英語でも社会でも、参考書や資料集でわからないところを調べず、問題と解答だけ見ていても成績が伸びるはずがない。「なぜ」「どうして」という疑問の数だけ学力は伸びる。入試は知的好奇心の強さで勝負が決まる。参考書や資料集を使わない勉強は、知的好奇心を放棄しているのと同じことだ。大学教授がほしいのは、知的好奇心が強い学生である。

 高校でたくさん課題が出る高校生に、この手の弊害が多い。課題が多いとただ「こなす」だけの勉強になってしまう。調べること、深く考えることに時間が回らない。大量の課題を締め切りに縛られて「こなす」だけでは、浅い勉強しかできない。

 

この手の議論は数字で証明できないので、普段中高生と関わっている身分の主観的意見の域を出ないという側面もあるのですが、私は完全に同じ意見です。

どこでもいいから地方のコッコウリツにいければOK、という生徒であれば課題をあたえてそれを処理するマシーンにするだけでセンター7科目で6-7割とれて、二次試験もパスすることができるのかもしれません。尾張地域の多数派がそうであるなら、管理教育支持派になって学校の課題のサポートみたいな塾にしたほうが商売にはなるんでしょうけど、せっかくサラリーマンという身分をやめて個人でやっているのだから、私が応援したい生徒を応援する塾にしたいと思い、やっています。

勝手ながら将来社会で活躍するだろう人を対象にしています。それは現時点で能力の高い人という意味ではなくて、自分を成長させたいという意思がある人という意味で、そう思うか思わないかの話だからどんな人でも1秒でそうなれるものです。

受験勉強をつうじてマチュアな人(mature,成熟した)になるとしたら、必要なのは大量の課題ではなくて、自分で考え、行動し、反省し、行動を改善していくというプロセスです。そのために必要なのは課題に追われる時間ではなく、このプロセスを回すことができる空白の時間です。

自分が何か考えて行動すれば、結果が良くても悪くても反省材料になり、次の行動が改善されます。繰り返すほど自分にとってベストな行動に近づいていけます。しかし自分の行動が与えられたものであったら、反省する余地がありません。

こういう観点で、あえて生徒の間違いを放置しておくことがあります。私のところに数学の質問をしにきてもとくにノートなどを持たずに、聞いて納得だけして帰って行った生徒がいました。数学というのはその場で理解しても、書いて反復しなければそれは理解したのではなく理解「した気になっただけ」である学問なのですが、そのうちすぐ気づくだろうと思って放置していました。そうしたら、2週間後くらいに同じ問題を再び質問しに来たところで「だからノートに書かないとダメなんだ・・・」と自分で気づいていました。私が「ノートにメモしておきなさい」というより、成長になったことでしょう。

生徒の首に縄をつけて指導する側が思いっきり全力で走って生徒は引きずられてゴール、ではなく生徒が走っている横で自転車で併走するくらいの感覚でやっています。

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp