月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

E判定の読み方

高3の生徒が5月に受けた全統マーク模試の結果をぽつぽつ持ってています。塾では模試の結果が出るごとに提出してもらって学力の様子を判断する材料にしていますが、判定欄は誰もが気になるところだと思います。私のスタンスは基本的にはE判定が続くもので、高3の後半で一度でもD判定以上がでればかなり射程距離に近づいているという考えです。

というのもA〜Dというのはとにかく出ない。志望者順位がかなり上のほうでないと、出ません。実際の入試は上位1/4とか上位1/5くらいが合格するのですが、模試では上位1/5でもD判定がでるかどうか。それだけE判定以外のいい判定というのは珍しいものです。

E判定というのはそれだけ幅が広いわけです。本当にダメダメなE判定と、実は結構いい線行ってるE判定とがあり、生徒がもってきたE判定がどのくらいのEなのかを考えることになります。

その目安となるのが志望者順位です。この順位がちょうど真ん中くらいなら、当日のでき次第でなんとかなるところまで成長できる可能性があると私は読みます。もちろん、いつまでも真ん中のままではダメです。

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先日生徒がもってきた模試で某大学の志望者順位です。916/1713は半分よりちょい下ですが、真ん中くらいです。このくらいであれば、頑張ろうぜと生徒に声をかけても詐欺ではありません。

今の時期はとくに難関大学志望者順位において、浪人生が上位を占めていることが想像できます。一年の最初のうちは浪人生が上位にいて、秋以降に現役がそれをごぼう抜きしていくというのは毎年のこと。だから、この生徒より上にいる915人のなかには、秋以降に余裕で抜き去れるヘボい相手が混じっているわけです。

自分の実力より1.5ランクくらい上の大学を目指そうとすると、志望者順位はちょうど真ん中くらいになります。当然、残り期間で「確実に合格」というレベルに持って行くのは至難の業、というか、無理です。どうしても「当日次第」になってしまいます。それをどう評価するか。私は限界いっぱいまで努力して挑戦することをよしとする人間なので、安全牌きるなよ、このままいけよ、といいます。仮に第一志望がダメでも、そこを目指さないよりはずっと高い学力に到達しているはず。もちろん、そのまま第一志望に受かってしまう可能性だってあります。

模試の判定にはまどわされず、しっかり目標をもって毎日やることをやるというのが一番成功にちかいのですが、E判定に必要以上に落ち込んでしまったり、もしくは外野である親や教師が「もっと勉強しろ」だの「そんなんで大丈夫なのか」だの口を挟んでしまったりと、模試によって悪影響を受けてしまう人もいます。

模試結果を読むのは、簡単なようで簡単ではありません。

清須市の大学受験 相伝学舎
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