月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

自分の価値観にしたがうとはどういうことか 3

勇気を持って自分の判断を信じよ、と言っても、まずは自分の判断をどう形成していくかというのがそもそもの難題です。しかし、これに対する答えは極めて明白で、まず成し遂げたいゴールを具体的に定めて、その実現に必要なことは何かを考えることであり、それ以上でもそれ以下でもありません。 

ゴールを決めて、計画を立てる。というのは文字にすると簡単そうですが、どうやらこれを文字通り実行できる人はほとんどいないようです。たいていの人は、周囲のノイズに影響されて計画を立てるどころかゴールを決めることさえままならない。運良く計画が出来ても、実行段階で尻すぼみになります。

ゴールとは、普段だれでも簡単に思いつくものです。金持ちになりたいとか、東大に行きたいとか、世界一周してみたいとか、サッカー選手になりたいとか、いろいろあるでしょう。ここが最初の壁で、「でも僕には出来そうもない」と自分で上限を決めてしまって諦めるということが頻発します。それはある程度チャレンジしてみて現実をしるという場合もあるでしょうけど、チャレンジするまえから諦めることも多いです。大学受験だと偏差値70で倍率10倍だったらもう無理だと諦めるとかね。100人に1人とか、1000人に1人しか成し遂げられないと思って諦めるのは、自分の判断ではなくて流された結果です。

なんとか目標をセット出来たとします。次に問題となるのが、それを実現するための手段が分からないとか、そもそも考えないということです。

東大に行きたいと思った10,000人のうち100人が実際に「東大目指して勉強する!」と思ったとします。一宮高校生にとっての東大=五条西春にとっての東工大=新川高校にとっての名大名工大、くらいと考えてもらえればリアリティを持てますね。

その100人のうち、「ではいつまでに何をやったら受かるのだろうか?」と考えない人がいます。目標を東大と言ってみただけで、今までの勉強を2倍に増やしただけとかいうすっとんきょうな人のことです。

東大でもどこでも、合格する必要十分条件というのは「当日に合格最低点以上の得点をする」ということです。当日の合格最低点はその日まで分かりませんが、合格最低点は毎年大きく上下するものではないので、赤本やネットで調べればすぐ分かります。では、入試までの残り時間でどうやったら最低点をとれるようになるだろうか?と、ふたたび必要十分条件を探っていくということが、自分の判断を形成するということです。

大学受験でなくても、ゴールを設定したらそれを成し遂げるための条件は少し時間をかけて考えれば必要十分とまで正確ではなくともある程度導くことが出来ます。あとは勇気をもって、その判断にしたがうということになります。

ゴールを決めて、条件を考えるというのは簡単に聞こえますが、実際にはそんなことを考えている高校生なんて進学校であってもぜんぜんいません。たいてい、みんなと同じことを何となくやって終わりです。みんなと同じことをやっておけば、極端に良い結果になることもなければ悪い結果になることも考えにくいですからね。 


清須市の大学受験 相伝学舎
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