月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

社会で生きていく 4

特定の分野に強い興味があると、他人よりずっと多くそのことだけを考えて続けられるので、それをサービスにしたときの仕上がりが違ってきます。

私が好きな個人のパン屋さんのオーナーは、パンが好きで高校時代3年間毎日昼ご飯にパンを食べ続けていたらしいです。いつお店にいっても、新作のパンが何種類も並んでいます。同じものを慣性の法則に従って作り続けているパン屋さんとはレベルが違います。

そいういう情熱がないと、たくさんあるお店のなかから自分のお店を選んでもらえません。別にパン屋さんに限らず、中高生のみなさんがいつか働いて生活するときには、何かの価値を生み出して誰かにかってもらうことになるので、今はそういう興味対象がなくてもいつかは見つけて下さい。

美味しいパンを毎日作るのって、やってることはすごく地味だと思うんですよ。私はパンを焼いたことなんてないので想像ですが、朝早く起きて、生地を練って、オーブンに入れて、焼き上がってという繰り返しのなかでも、生地の素材はどこのが良いのか?水の分量はどの程度か?何時間加熱するのか?とか、そういう細かいことにこだわりまくって毎日試行錯誤して、どんどん美味しくなっていくのだと思うんです。でもそういう地味なことって、めちゃくちゃ好きじゃないとやってられないですよ。好きだから、他人からつまらなそうに見えることが楽しく感じるわけです。たぶんですけど。

しかし現実的に考えてそういう強い興味をもっている高校生は一握りで、なんとなく普通科の進学校に進んで、この先どうしようと考えている人がほとんどでしょう。とはいえ遅かれ早かれ中学生は高校生になり、高校生は大学生になり、大学生は社会人として働くようになり、働くようになれば自分が市場(しじょう)での競争にさらされるわけですから、高校時代から準備できるのなら準備しておくべきです。

じゃあ何も興味のない高校生はどうするのか?勉強して頭を鍛えましょう。数学を解いて論理に強くなることで出来ることの幅はあなたの知らないうちにどんどん大きくなっていきます。また、大学受験という長丁場をどうやって計画的に乗り越えるかを考えて行動していくと、その後の人生で目標をたててそれを実現していく練習になります。 


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社会で生きていく 3

「いい大学、いい会社」という神話は崩壊しているんですが、まだその残り香はある時代というのも確かなので、そういう古い価値観でなんとかなっちゃう人もひょっとしたらいるかもしれませんし、イメージほどではないにせよ十分満足な人生を送ることが出来る人はそこそこいるとは思います。でも、昨日紹介したニュースのような経営再建は過去2-3年をみても大企業でいくらでも起きているのが紛れもない事実なので、一寸先は闇と考えるべきです。

では食いっぱぐれないように手に職をつけるべく、調理や美容などの専門学校にいくのはどうでしょうか?正直、もし自分がそういう特定の分野にきわめて強い興味があるのなら、そういう選択肢こそこれからの時代の生き方に合っていると私は思います。

今の日本は、ある程度衣食住が豊かになって生きるだけならかなりの低コストで過ごすことができるようになったので、あまった時間とお金を何に使うのかにおいて多様性が増してきています。若者の車離れとか、お酒離れとか、若者が何か無気力になっているような印象の言葉が多いですが、何かから離れているというよりは対象が分散化しているのです。

どんなジャンルであっても、自分の好きなものに情熱をかけて極めている人のところに人は集まりますから、情熱をかけられる対象があるのならその技術を磨いてどんどん発信していくことで食べていくことができる時代です。


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社会で生きていく 2

目の前の1問を解いて、レベルの高い大学にいって就職して安定した生活を得ようというわけではありません。そういう時代は私が就活をした10年前にはもう終わり始めています。

今日も、富士通で間接部門の5000人が配置転換するというニュースがありました。

 

富士通が5千人配置転換、合わなければ転職提案(読売新聞) - Yahoo!ニュース

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高校生にはイメージつかないかもしれませんが、会社というのは営業してモノを売ってアフターサービスをして、という直接お客さんとやりとりする仕事のほかに、会社で使うパソコンをどうするか決めるとか、売上と支出を計算するとか、会社をまわすことを担当する仕事もあるのです。そういう仕事をする部署を間接部門といって、このニュースによると間接部門の人が営業とかエンジニアにさせられるという話です。

間接部門というのはようは会社のコストですから、そういう仕事はできる限り少なくして売上をつくる営業とかお客さんにサービスを提供するエンジニアが多いほうが良いに決まっています。間接部門の5000人を配置転換するというのは、ようは本業が苦しくて間接部門を養ってられないから売上つくってちょ、ということです。

今までお客さんと接していなかった人にいきなり営業やれといわれたら、相当キツいと思います。20代ならまだチャレンジ精神でなんとかなるかもしれませんが、40代くらいになると「俺は入社以来ずっと経理でやってきたんだ」というプライドもあると思いますから、「いきなり営業やれっていわれても」と気持ちがついていかない人も多いでしょう。だから記事の中に「配置転換後の仕事に合わない従業員には、転職を支援する」という文言があるのです。

富士通みたいな大企業に大卒で入社するのは、下品な話、河合塾偏差値で60以上の大学の人たちです。頑張って勉強して、いい大学に入っていい会社に就職して、安定した生活を手に入れるんだという常識において、今の60代くらいの人たちがなんとか逃げ切れた世代ですが、その下の40代とか50代の人たちからしたら「話が違う!」という感覚でしょう。

「いい大学、いい会社、いい人生」みたいな分かりやすい時代はとっくに過ぎ去ったあと、これからの10年20年は、どうやって人生を作っていくかそれぞれが自分の頭でよく考え、判断し、行動していかないといつ何がおこるか分からない、とても難しい時代です。


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社会で生きていく 1

最近、新拠点のことで判断することがとても多くて脳みそが疲れてきました。レイアウトをどうするかとか、椅子の色をどうするとかいう内装のことや、週に何日稼働させて私がどう時間をやりくりするのかといったオペレーションのことなど、判断が必要なことは様々あります。

成否はこまごました判断の積み重ねだと思うので、「まあ適当でいっか」と決めるのだけはやらないようにしています。

私はなるべく自分ひとりで出来る範囲で仕事をしていますが、人にお願いしないとどうしてもできないこともあり(和式トイレを洋式に変えるとか)、たとえそれが金銭の授受が発生するものであっても、ありがたいです。

社会の仕組みは平たく言えば貨幣を媒介にした助け合いであって、それぞれが得意なことをやることで今の豊かな社会が成り立っています。私は高校生がより効率的に勉強する手伝いをするというやり方で社会に貢献しています。生まれた時代が1000年違ったら、生きるためにまず農業をしないといけなかったかもしれません。

このブログを読んでいる中高生のなかには将来の計画を具体的に立てている人もいれば、そうでない人もいると思います。夢や目標があればそれにむかって頑張ればよいし、とくになければ今は勉強することが将来人の役に立てる人間になることに少なからず影響するので、とりあえず目の前の一問を解きましょう。

 


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誰のための塾か 4

以上、色々書いてきたとおり私の塾は、やる気があって勉強を頑張っているもしくは頑張るつもりがあるが今の自分の勉強に確信が持てない人のためにやっています。そういう気持ちがあればwelcomeですので、入塾テストとかありません。どんな学力からでも受験勉強の始め方を教えます。

以前は成績表に1と2しかない中学生を教えていたこともありますし、高校で数学の順位が下位数%に落ちてしまった高校生を教えたこともあります。数学が壊滅してしまった高校生は結構多いです。逆に、高校では上位1割にいるが志望校のレベルが高いからもっとレベルアップしたいという生徒もいます。

大学受験にちゃんと向き合っていこうという気持ちのある生徒にとっては居心地がよい塾になるように運営していますし、そういう気持ちがない生徒はご遠慮願いたい。市営のスポーツジムに行くとジジ&ババしかいませんから筋トレしようとしてもいまいちテンションがあがりませんが、ゴールドジムにいくとガチで鍛えている人しかいないので自分もそのレベルに達しようといつもより頑張れる、みたいな感じで、緊張感のある場所にしていきたいです。

これからは(というか今も)、好きなことに情熱をかけて働く時代です。私は気持ちのある生徒を教えて、人生を変えるきっかけになることが嬉しいし楽しいので、それに情熱をそそいで働いています。


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