月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

週末課題=竹槍訓練

先日、他塾の折り込みチラシを見て「こんなチラシみて、塾行きたいと思う人なんているんだろうか」などと失礼極まりないことを考えていました。

街のパン屋さんくらいだったらチラシをみて「美味しそうだからためしに行ってみよう」ということはありそうですが、塾って総額でみたらマーチ1台分くらいになることもあるのでそこまで気軽に購買行動に移りません。

今の時代は塾に限らず、選ばされるよりも自分で探して選びたい、というのが人々の意識の主流のように思います。

みなさん「これは自分にとって価値がある」と思って買った買い物ってあると思うんですが、それって買うまでに色々ストーリーがありませんか?

私は先日blogにupしたようにシジミをネット通販で4kg買ったんですが、それで味噌汁を作ると、幼少期に盆と正月に島根に帰省して毎朝シジミの味噌汁を食べていたことを思い出して里帰りした気分になって落ち着きます。

こういうストーリーが他の誰でもなく自分にしかないものなので、買ったものが自分にとって価値が高いもののように思えてきますよね。

昔の時代どうだったか知らないですが、今は「みんなが欲しいものが欲しい」という感情よりも「自分が欲しいから欲しい」という感情のほうが強くて、それだけ自分の人生に焦点を当てている人が多くなっているんだと思います。

塾の経営もそういう時代の空気感にそれなりに合わせているところがあります。

反対に、「みんなと同じことをするのが良いこと」という価値観がとくに公立の中高ではまだまだ強いです。補習強制とかやる側もアホだしそれを真に受ける学生ももう少し頭を使うべきです。富国強兵・殖産興業でも目指しているんだと思いますが。週末課題はさしずめ竹槍訓練ですね。

塾で時代の空気感に合わせつつ、生徒の通う学校からは旧態依然とした空気感が感じられるので、二つの時代を同時に生きている気がします。

 

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
http://www.sodeng.jp

勉強は貯金できるのがいい

今日は久々に晴れましたね。朝からテンション高めに洗濯したり、洗車したりしました。

また明日から雨が続くみたいですが、洗濯って同じモノをなんども洗濯して干しておいて洗濯貯金的な感じで、干し貯めできたらいいのにって思いますね。

それに比べると勉強はいくらでも貯金が出来るのでいいですね。

高1、高2のまだ周りが低い温度感のうちにガッツリやっておいて高3までに貯金を作っておくと夢のあるラスト1年を過ごせます。

高1、高2で借金してしまった3年生も悲観することはありません。「借金しちゃったな〜」という後悔をエネルギーに変えて、前方で余裕ぶちかましている同級生をさっさと抜いちゃいましょう。

 

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辞書引くことこそ学ぶことだよ

私「ここのover the wireってだいたいどういう意味なん」

生徒「ワイヤーで」

私「overがあるとどういうイメージになるの」

私「辞書引くとこういう図があるからね、

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まず、前置詞のイメージをつかむ。overといっても色々な意味があるから、ざーっと見渡して「ああこういう意味もあるのか」というのをついでにストックしておく。

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overに限らず、前置詞は知っているようでたいてい知らないから、on でも atでも辞書を引いて、「へえ」と思ったものはノートにメモしておく、ということを英語を勉強しているときに1日3回くらい調べるのよ」

 

というように授業中に辞書の使い方を教えることもあります。

辞書引く面白さがわかると英語の勉強は面白くなるんですが、授業中に「この部分の意味を、辞書を使って調べてみて」といってもみなさん辞書の使い方がヘタクソすぎて、辞書=ただめんどくさいもの、くらいにしか感じられていないと思います。

そういうときは、どうやって本文中の意味を辞書を使って特定していくかの手順をその場で教えます。

辞書をうまく使えるようになったら自習時間の効率が上がります。しかも、自分で調べて意味を見つけられるというのは知的欲求を満たしてくれます。「学ぶ」というのは本来こういうことだよな、と思います。

辞書最高です。

 

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受けなくてもいい寄りのどっちでもOK

高2の生徒で「全統模試受けたほうがいいですか?」という質問があって「お好みで」という一見適当な(?)返事をしました。

メリットデメリットを整理してみると、

 

模試を受けるメリット

・受験者のなかでの相対的順位が分かる

・自分の勉強の成果がわかる

 

デメリット

・不必要に焦りを生じる

・結局、模試≠入試なので、参考になるようでならない

 

正直、メリットのほうが大きいということはなくて、生徒によってはデメリットのほうが大きいというケースもあります。

特に高2の終わりとか高3になって初めてマーク模試を受験すると「時間がたりない!」と焦って、時間内に解けるようになる勉強を模索するという発想が生まれがちです。

しかしどんな科目でも知識が定着していない時期にマーク模試を受けたら時間が足りなくなるのは当たり前のことで、誰でもそんなものなのでそこは焦る必要なんてありません。全くです。

どんな結果がでてもポジティブに反応できる人なら受験したほうがいいですが、発想がネガティブ寄りの人は受けないほうがいいです。ただそういう人は受けない場合にも「自分の偏差値が分からないから不安」と焦るのかもしれません。

 

で、高2ですがよほど高校入学当初から頑張ってきた人を除けば、いま模試を受けても微妙な結果がでる人のほうが多い(≒そこまで問題を解けない)と思うので、受けなくてもいい寄りの「どっちでもOK」です。

 

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あとは当日運勝負

愛知県周辺の各大学の数学の対策でいうと、名工大までは青チャートを網羅で合格点はだいたい見えてきます。青チャートの網羅というのは努力でなんとかなるものなので、名工大志望なら「週に10-12題程度、青チャの問題を理解し覚える」の努力を毎週積み上げてください。あとは行きたい気持ちと、なんだかんだで勉強しない理由(スマホをいじっていたいとか、青チャ自習より宿題を消化したいとか)をつくる自分の怠惰な部分との勝負です。

名大と名工大の問題のあいだには大きな壁があって、名大は青チャでも一対一でも網羅系の参考書を消化したあと、さらに難問演習を積み重ねて脳みそを熟成させて数学の神になる儀式を経るということで、合格点のレベルに持っていけます。

実際には「中学受験をすることなく埋もれていた地方の才能」みたいなのは別枠として、公立高校生がそのレベルに「計画的に」持って行くというのはかなり難しく、神になる一歩手前のさなぎの段階で入試当日がやってきてしまいます。

そうするとあとは当日の問題との相性勝負、すなわち運勝負になり、運を計画的に自分のところにもってくる練習ができない以上、確実な合格の計画というのは不可能ということになります。

公立高校から現役で難関大にチャレンジしようと思ったら、もうそんなもんです。過去に難関大に挑んで届かなかった生徒の得点開示を見せてもらうと、100点満点換算で1〜2点足りなくて不合格だった、というものばかりです。

その足りなかった1点はセンターで積み上げられた努力不足か?いや、彼ら彼女らをみていると努力不足とは思えません。

やることをやって、第一志望の大学にしっかり出願して、あとは当日の運勝負というところまでもっていけたら、合否にかかわらず受験は成功したと言ってよいと思います。

 

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