月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

模試で時間が足りないなどと焦る必要は全く無い

今年も?高校3年生が続々と「模試で時間がたりない」という恐怖を相談してくださいます。

人間の悩みは解決策が欲しいのではなくただ共感して欲しいだけ、という説もありますが、私はその辺空気を読まずにスパッと解決してしまいます。この件についていえば「全く気にする必要なし!」。これでおしまいです。

センター試験(今年から共通テスト)なんてそもそも時間が足りないんですよ。

名大レベルの受験者でも当日の緊張感に打ち勝って、得意科目で無事9割とって苦手なものでも7割に抑えてトータルで8割に乗せられたらもう圧倒的勝ち組です。

ほとんどの高校生は8割を目標にしてなんだかなんだで当日7割取れたらそれでも上出来で、5-6割くらいでもなんら不思議では無い、そういうテストです。

高3の1月に受験してもそういうものなので、高3の春に受けて「時間が足りない」と思うのは当然のこと。

 

それによって焦りが生じて、その焦りを勉強のエネルギーに変換できればいいんですが、「時間が足りない」→「速く解く勉強をしよう」というやばい方向にいってしまう高校生にも結構多いんじゃないでしょうか。

私に相談してもえれば、そういう迷走は防げるので高3で不安になってしまったら相談にきてください。

 

では実際に何をしたらいいのかというと、11月くらいまでは特別な対策をする必要はなく、私が普段からお伝えしているとおり、

・数学は青チャート(or一対一対応)

・英語は英文解釈

これを毎日毎日やっていればOKです。

学校のテストとか宿題で日課がブレるようでは意識と目線が低いです。

毎日の自習生活にイマイチ自身が持てなければ相談してください。

 

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
http://www.sodeng.jp

疑問を持つ時点で知的だからいいじゃん

生徒から勉強の質問をもらったときには、答える場合と答えない場合があります。

 

・答える場合

高1や高2で入塾してすぐの頃など、分からないことはさっさと解消して「分からないところがある→つまらない」の連鎖を極力減らします。「分かる→面白い」の量を増やして、勉強をまともなやりかたで取り組めば問題が解けるようになるし面白い、という感覚を得てほしいです。

新しい分野を初めて学ぶ時も同様です。「関数の問題で変数をtに置き換えたら、tの範囲を求める」「二次不等式はグラフを書いて条件を満たすxを読み取る」など、さっさと教えてさっさと覚えてもらいます。

 

・答えない場合

高2の後半とか高3になって、もう何度か学んだ分野をさらに学ぶときなど、分からない点があった場合にもある程度自分で考える余力があるような場合には、答えずに自分で考えてもらうことがあります。その場合には答えにたどり着くヒントを与えることもあれば、与えないこともあります。与えるか与えないかの基準は、自分一人で解決できなさそうかできそうかの違いです。

その生徒の学力と、問題解決までにギャップがあまりなければ「自分で考えて」で終わってokです。生徒は「教えろや!」と内心思っているかもしれませんが、10分くらい考えたら解決できるはずです。

学力と問題解決までにギャップが大きい場合には、そのギャップを埋めるために「こういうことを調べてみよ」などヒントを与えます。それがあれば、やはり10分程度で解決できるはずです。

 

生徒諸君は、「答えてくれるかな?くれないかな?」などと気にしないで質問してくださってokです。

みなさんが自力で解決できそうなら答えないし、解決が望めない場合には説明します。

答えてもらえなけえればみなさんの学力が高いということになりますから嬉しいことだし、答えてもらえばその場で納得できて嬉しいことです。

というかそもそも、疑問を持って解決したいと思う、という時点ですでに知的なので、知的な自分に喜んでokです。

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質問しても答えてもらえない

先日生徒からLINEで勉強の質問がありました。数学の質問でした。

私はとても優しい先生なので、その質問の解説をyoutube動画にして送ってあげました。

チャンチャン

 

なわけなく、

「模範解答を3回写してそれでも分からなかったら再度連絡せよ」

と突っぱねました。

優しすぎる・・・。

 

まだその生徒は若い生徒だったので丁寧に教えてもよかったんですが、当塾的には生徒の勉強の最大値を高3の1年に持っていきたいと考えてまして、高3の1年間はどんどん自習して自習しているなかで分からない点に出会ってもやはり自習で解決して、それでも解決できないものだけ質問にいく、という姿勢で勉強生活を過ごしてほしいんですよ。

それって「はい、今日から高3だから、自分で頑張ってね」といきなりスイッチを入れられるものでもないので、高3になるまでにそういう姿勢を徐々に身につけていくよう接していくことになります。

自分で調べて解決する、というクセをつけておくと大学生の勉強も楽しくなるし、社会人になってからも同様です。

くだんの生徒は、結局自分で解決したようです。

 

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高校受験までは親の受験

当塾に通うような進学校のみなさんは中学時代に勉強をそれなりに頑張ったなどと考えていると思いますが、実際には「教育がそれなりに大事だ」と考えている親のもとで育った結果、自然とそれなりに勉強に励むように考えるようになっただけのことです。

みなさん自身が頑張ったというよりは、頑張るように育てられたというだけだと認識してください。

社会という自動選別機によって学力の底・中・高で分けられた状態です。

高校になると、同じ考え方で育てられたものどうしで難関大の椅子を争うことになります。

このあたりからやっと、与えられた環境のなかで自分がどう振る舞うかというのが結果を左右しうる要素になってきます。

次の1時間の過ごし方が、次の10年の土台になります。

宿題をやらないと怒られるとかそういう低次元な発想はさっさと卒業して、一分一秒が自分の未来を作っているのだと目線を上げて、チャートを解きましょう。 

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学力の伸ばし方の設計思想が違う

生徒全員に強制でやらせるという発想は、「お前らほっといたら勉強しないアホになるから、勉強させてあげるのだ」という父権的な発想です。

もちろん学生を野放しにすると、高校生なら自分から勉強する層としない層に分かれるでしょうし(3-5月はずいぶん差がついたと思います)、小学生以下くらいなら親がお金をだして教育を与える層とそうしない層に分かれるでしょうから、そういう父権的発想によって格差を是正する効果があることもたしかです。

縦軸に学力をとって学生たちの学力を比較すると、どう分布するかはさておき、少なくとも偏りが生じます。

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横軸を棒グラフではなく、折れ線にかえてみます。

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赤色のような格差が生じるでしょう。

 

 

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強制の授業(まさに義務教育!)によって、下位層の学力が補正されるので格差が縮まります。

 

 

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塾はどこか特定の層を伸ばすというものではなく、月謝を払ってくださっている全員にたいして効果があるような設計思想を持っています。

もちろん生徒10人にたいして全員違うことをやらせるわけではなく、実際には上中下の三段階くらいの難易度差でメニューを決めています。

これは私が誰か特定の生徒にたいして家庭教師として一対一でつきっきりで教えることが仮にあったとしても変わりません。生徒の学力をざっくり分けて、初歩的な参考書から理解していくのか、そうでないのかの違いを判断します。

しかしいったん授業で問題の説明に入れば、学力も理解スピードも異なる生徒10人にたいして10通りの接し方がありますし、同じ生徒でも調子のいい日と悪い日があるので説明の粒度は変わります。

複数の生徒が同じ問題の同じ箇所を解いていてつまづいていても、

「ここさあ、どうなん?」

という問いかけをするだけで「あっ、そうか」と進んでいく生徒もいれば

「ちょっとムズいと思うから説明するわ」

と、その場で説明して理解してもらう生徒もいます。

 

 

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