月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

追い込みが最盛期です

今高校3年生は私大入試が始まって、第一志望にむけて最後の追い込みをかけている時期です。

現役生の追い込みといえば

「現役生は入試直前まで伸びる☆」

的なことがよく言われますが、私もこの点については同意です。

まじめに受験勉強していると直前期までにはだいたい暗記すべきことを暗記しおえていて、あとは入試問題を特に当たって頭の中にため込んだ知識のなかから必要な応用していくだけのアウトプット中心の勉強になっていきます。

学力はインプットではなくアウトプットするときに伸びていくので、毎日朝から晩までずっとアウトプットしつづけられる今の時期は学力の伸び盛りということになります。

調べなくても解ける問題が多いので問題が解けて楽しいと感じられるし、英語だったら今まで英文に霧がかかっていたのが急に青空になって読める感覚を味わえるようにもなります。体系的な理解ができた人は今まで学んだことが有機的に結びついている感じが分かって知的欲求がみたされることすらあるかもしれません。

 

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
http://www.sodeng.jp

入塾者の○○割合

入塾検討中の生徒のとの面談で縁故入塾?(兄弟姉妹知り合い)以外の場合には、面談に来るまでの経緯をきくことにしているんですが、アンケート結果の第一位は「親のすすめで」、第二位が「自分で調べた」というものになっています。

縁故入塾との割合は

縁故:親のすすめ:自分で調べた=4:4:2

くらいでしょうか?一度、全部数え上げてみたいです。

塾を開いた頃は、自分で調べてくる人に発見してもらえるようにとblogを書いていましたが結局自分で調べてくるという高校生の割合は予想をだいぶ下回っています。

私自身は高校時代に自分で調べて見つけた塾に通わせてもらったので、てっきり自分で見つけるのが一般的だと思い込んでいましたがそういうわけでもないようです。

一方で保護者の人がblogを見つけていて、いざ塾に行こうとなったときに「ここに話を聞き気にいきなさい」的になることが予想を上回って多いです。

なのでblog記事も高校生向けに情報発信しつつも、保護者向けにも発信するようにしています。

塾というのは割と高い買い物なのに、購入前には軽く体験授業があるくらいで、保護者の方はサービスがどのようなものかあんまり良く分からずにお金を払い始め、そして払い終えます。

せめて入塾前に、どういう方針でやっている塾なのか分かってもらえたらお金を払う価値があるかどうか判断しやすいのではないかと思います。

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塾の方針など

私の原動力の根源は、生徒の第一志望合格です。生徒が第一志望に合格するために色々なことを考えながら働いていますが、いくつか方針があります。

 

1.高校生は目標があれば課題など与えなくても勉強するしむしろ与えないほうがよい

かなり聞こえがいい方針であり、実際には高校生を10人集めたら8人くらいは課題を与えないとサボるだけというのが事実だというのは承知した上での方針です。たとえ10人中2人しかそういう自走型の人間がいないとしても、自走型の生徒にとって居心地がよく意欲的に進められる場所でありたいと考えています。自走型タイプは人にやらされることより自分から選んで行動することを好むので、課題などはないほうが潜在能力を発揮できます。10人中8人の自走不可タイプにとっての居場所は、それこそ管理教育校が適しています。

 

2.現状やる気がなくてもこちらから何か働きかけることはない

塾では生徒が毎日自習を進めやすいように色々工夫をしていますが、それでもやる人やらない人の濃淡は出てきます。濃い人はいいとして淡い人にたいして、居残りの勉強だとか余計に課題を与えることは当然ありません。そもそも第一志望に絶対に合格したい人のための塾なのですから余計にサービスをするとしたら淡い人ではなく濃い人にすべきです。とはいえ濃い人=自走型タイプにはプラスアルファで余計なサービスをするのではなく授業中に少しでも多くのことを吸収できるように、授業時間内で応えていきたいと考えています。

ただし怠惰のために淡いのではなく家庭環境など色々な事情がありそうな場合は膝をつき合わせて話をすることもあります。

 

3.保護者向けに時間をほとんど割かない

入塾時の面談は生徒と一対一であり入塾後に三者面談など当然ありませんので、入塾してから卒業するまで一切顔をみたことも声を聞いたこともない保護者の方もいらっしゃいます。

進捗の報告をしてほしい人もいるかと思いますが、作業フィーとして1時間あたり10万円くらいいただければ(塾のサービス充実のための原資を稼ぐために)やってもいいと思っていますのでご相談ください。

 

ということで、当塾のサービスの方針を理解したかたに塾を選んで欲しいと考えているので、今入塾を検討中の方は刮目して読んでいただきたいと思います。

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実際の入試答案はこんな感じらしい

最近では各大学が出題意図を公表しています。

そのなかで下関市立大学という大学がだしているものが具体的で興味深く、数年前からたまに読んでいます。

 

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https://www.shimonoseki-cu.ac.jp/nyuushi/mondai-menu.html

 

英語の講評を見てみましょう。

正しい文章という観点から言えば、「助詞」と「読点」の使い方が、極めてずさんだったことも特筆に値する。「が」「は」「に」「で」「の」など、たった一語の助詞を使い間違えただけで文意はつかめなくなるし、「読点」ひとつでまるきり意味が変わってしまうこともある。

私も授業では生徒の助詞の間違いを指摘することがよくあります。

みなさん主語にたいする助詞ってわかります?もちろん「は」「が」なんですが、似たところで「では」「とは」があって、雰囲気は似ていますが混同するのは禁忌です。

日本語訳の際に、like Russia and  China が挿入句であることを認識し、whereを関係副詞の制限用法として捉え、先行詞countriesを説明するという文法上の能力を問う問題。

こういう文法的説明もよくやります。ていうか授業は卒業までひたすら品詞と文法漬けです。

他方、関係副詞節の誤訳が多かった。特に、副詞節の後半部のappear to(〜見受けられる)+be free部分を正しく回答できた回答は少なかった。「アピールする」と解答したもの、"to be"に注目したのか「自由になろうとする」と解答したものが多かった。従属節の前半部分のseemd to(〜のようだ)と対になっていることに気づけば、理解しやすかったかもしれない。

関係副詞節ってなんで関係「副詞」なんでしょうか?というレベルで網羅済み!

第一に、issue a noticeの訳出である。issue, noticeはいずれも複数の品詞をとるが、英文法が身についていれば、その見分けは難しくない文章である。

 さあ塾生諸君、スパッと答えて!

(以上、2020年度 公立大学中期日程(経済学科・公共マネジメント学科、英語)

 

2019年度からは・・・ 

《「pressure」の訳出しについて》・・・「喜び」という回答もあった。おそらく「pleasure」の見間違いかと思われる。なぜか「血圧」という珍答もあった。 

単語の見間違いは、本当によくやりますね。見間違い大賞はダントツでexperiment「経験」ですね。

「血圧」は答案でみたら吹きますね。

 

英語は入試向けの勉強と高校の勉強でギャップが大きい科目の一つです。

まあもともと高校は高校卒業の資格を与えるための場所で、大学入試は大学入学の資質があるかどうかの試験であるというスタート地点から違うので、ギャップがあって当然なのですが。

 

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なぜ冬は北風になるのか

「西高東低の冬型の気圧配置」ってどうやってなるか気になりますよね。

本日はこれの説明です。

 

西高東低の、「西高」。

これは「にしこう」と読んで一宮西高校の略ではなくて、西にある高気圧のことなのですが、日本列島の西側にあるのはユーラシア大陸です。

そこから冬場にやってくる高気圧というのはシベリア高気圧です。

寒ーいロシアで冷えた空気が発達して、日本海を渡って日本にやってきます。

なぜロシアで空気が冷えるか?

 

理解のために鍋でお湯を沸かす準備をしてください。水は2LくらいでOKです。

できましたか?めんどくさい人は、想像してもらえればokです。

 

まずコンロに火をかけてください。

1分くらいたったところで水に手をつっこんでみてください。

まだ全然暖まってませんね。

では、鍋の側面に手をつけてみてください。

火傷しましたか?熱いですよね。

 

このように、水は熱しやすく固体は熱しにくい性質があります。冷やすときも同じで、水の方が冷たくなりにくく、鍋はすぐに冷たくなります。

冬になるとユーラシア大陸の内陸部は一気に冷え込み空気が冷たくなります。一方で、海(=水)に囲まれた日本は内陸部ほどは冷たくなりませんし、日本の背後にある太平洋は尚更です。

空気は冷たくなると密度が高くなり、空気がパンパンになります。

パンパンな空気を高気圧といいますので、こうやってシベリア高気圧が完成します。

 

シベリア高気圧はパンパンでやる気マンマンですから低気圧にむかって「おめーどこ中?」と言わんばかりに威圧してきます。

人間でも高圧な人が低姿勢な人にたいしてオラつくように、風も高気圧のところから低気圧のところに吹きます。

では西高東低なら、西側の高気圧から東側の低気圧へと「西風」が吹きそうなものですが、実際には冬場の風といえば?

そう、北風ですよね。北から風が吹いてきます。

これは地球の自転が影響していて、風は自転の影響を受けて進行方向右側に曲げられてしまいます。ハンドルが中心からずれた自転車を運転していると思ってください。まっすぐ運転しようとしてもどうしても右に行ってしまいます。

西風が右に曲げられたら、北風になります。

この力はコリオリの力と呼ばれています。コリオリの曲げる力と高圧的な態度の高気圧の力がつりあうと、北風になったあと曲がることはありません。

さて高圧な態度のシベリア君は日本に近づいてくるときに日本海を渡ってくるのですが、まだ暖かい日本海(というかそもそも対馬海流はデフォルトで暖かい)からは水蒸気がガンガンでているので、日本海を渡り終えたころには水蒸気をいっぱい含んだ状態で日本列島に到着します。

日本列島に到着すると日本海側にはずらっと山脈があり、そこを登るときに雲になり、雲になると中で氷が形成され、雪になって日本海側で雪が降ります。

 

誰が見つけたのかしりませんが、地球上の現象はこうやって理屈で説明できてしまいます。もちろんまだ分からない物も多いのですが、1000年前に生まれたらこのような仕組みを理解して感動するということもなかったわけですから、イイ時代に生まれたと思いますね。

 

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