物理の実験でのレポート発表時
私「・・・電子速度をローレンツ力と遠心力の釣り合い式から求めて、実験値を代入すると光速を超えてしまいました。どこか計算が誤っている可能性があります。」
次の発表者「電子速度を古典力学の方程式で求めると光速を超えますが、相対性理論の式に代入すると光速より小さくなりました。」
私 「(・・・相対性理論なんて思いつかんわ\(^o^)/ )」
物理の実験でのレポート発表時
私「・・・電子速度をローレンツ力と遠心力の釣り合い式から求めて、実験値を代入すると光速を超えてしまいました。どこか計算が誤っている可能性があります。」
次の発表者「電子速度を古典力学の方程式で求めると光速を超えますが、相対性理論の式に代入すると光速より小さくなりました。」
私 「(・・・相対性理論なんて思いつかんわ\(^o^)/ )」
口うるさい保護者の相手をしたくないのは私の好き嫌い以外に結構大事な理由がありまして、勉強に口をだされると指導上とても困るからです。
学力というのはよく言われるように、勉強時間に綺麗に比例しません。
勉強してもしても学力が上がらない時期があって、それを過ぎると視界が開けるように学力があがる時期がくる。と思ったらまた学力が上がらない時期があって、それを過ぎるとまた視界が開ける。という繰り返しを最大2回くらい高校生は経験します。
学力が上がらない時期は生徒にとっても息が詰まる思いすることがあるのですが、口うるさい親は生徒が音を上げる前に親が音を上げてしまいます。
生徒本人が苦しい思いをしながら一生懸命やっているところ親に口をだされても、ネガティブな影響はあってもポジティブな影響はありません。といっても私は学生時代に親に勉強についてダメだしをされた経験が(高1の定期テストで学年で下から10番目くらいをとったときでさえ)なかったので、たぶんそうだろうとしか言えないんですがまあたぶんそうでしょう。
これは勉強をしている生徒が学力が上がらないという状況のみならず、勉強をしていない生徒の学力が上がらないという状況にもあてはまります。
普通科の高校にいる高校生が、自分が日本で人生を過ごすなら勉強をどこかの時期に本気でやらなければいけないというのは、それが高1なのか高2なのか高3なのか高校卒業後なのかは知りませんが、遅かれはやかれ気づきます。でもその気づきというのは他人に言われて気づくものではなく、自分で考え事をしているときに自分で気づくものです。この証明は簡単で、他人に言われて気づくのなら普通科のほとんどの高校生は中学時代から毎日休むこと無く勉強を頑張っているはずですが、現実にはそういう生徒は学年に数人しかいないことから証明できます。他人に説教されたくらいでは右の耳から左の耳に音声が通り抜けるだけです。大事なことは自分で気づかないといけないのです。
高校生が内面的に成長していくには、その周囲にいる大人が成長というのは自分で気づくことで促されるのだということを知っていて、何もいわず黙って待っていることが条件です。飼い犬に「待て」を教えている場合じゃなくて、親が「待て」なんですよね。
この黙って待つということができる大人はとても少ないです。私はそれができる数少ない人間なので、それができない人は私にご子息ご息女をあずけてあとは月末までにしっかり月謝を入金していただいて、家を清潔にたもってたまに美味しいご飯を作っていただけると予後がよろしいかと思います。でも一番は、待つことができる保護者のかたのご子息ご息女を預かりたいです。余計な心配がいらないので。
当塾に入塾する場合、
面談(生徒と私の一対一)
↓
体験授業
↓
入塾
という流れになります。一対一面談にしているのは、保護者を挟むと口うるさい保護者にあたった場合、小一時間の面談で生徒のことが何一つ分からずに終わってしまって時間の無駄になる可能性があるからです。当塾を熱心な検索活動の結果見つけた保護者のかたは、教育に良くも悪くも口うるさい可能性が高いので、保護者の皆様のなかには「面談して木村がどういう人物か確かめたい!」と思っていた人もいたかもしれませんが、ご協力いただいています。
私の商売は、本質的には時間の切り売りです。私に残された余命のうちの何時間かを授業や指導という形で提供し、それに値付けしています。ですので入塾面談を慣習的にではあれ無料にしているのは出血大サービスです。その代わり、面倒な教育ママの相手はしないという方針です。
入塾していない人と私との唯一のコンタクトは入塾面談です。電話番号を公開していませんが、私には電話で質問を受けつける意思がないということです。電話で塾のことをなんやかんやと尋ねてくるのは保護者のかたですが、保護者の人にどれだけ塾のことを伝えても意味がありません。
例えば「数学の授業は問題演習時に添削することで生徒が理解しているかどうか確かめます」と説明したところで、授業を演習中心にするのと講義中心にすることの効果の違いを、高校生でもない予備校講師でもない保護者の人が正しく判断できるでしょうか?
できるはずがないので、blogやtwitter, youtubeで様々な情報を発信して、塾のスタンスや私の性格を包み隠さずオープンにしているわけです。blogを1-2年分も読めば質問したくなることもほとんどないはずです。
・塾に関すること全てをネット上にさらけ出しているが保護者と面談をしない
・塾の内部の情報をネットで公開していないが保護者と面談はする
のどちらが、よりよい判断を可能とするでしょうか。
例外として、何か持病など特別に考慮を必要とすることがある場合には事前に伝えていただきたいので、その場合はご相談ください。
こう考えると、今の塾のシステムに私の人柄の良さと誠実さがよく現れていると我ながら感心しますね!
基礎無し理系地学(以下「地学」)を国立二次試験で使う場合の勉強方法を紹介します。
共通テストまでの対策は済んでいるものとします。
まずは二次試験での地学のおおよその難易度を紹介します。
東大、京大
見たことがないようなとても難しい計算問題が出題される。天体の分野が特に難しい。
記述が長い。自分の知識のなかから思考力で答案を作り上げる能力を試しているという感じ。
名大、北大、東北大
計算問題が出題されるが東大や京大ほどではない常識的な問題。
記述は100文字程度のものが多い。地学の基本的知識を知っていればなんとか対応できる。
その他の国立大
計算問題より知識の暗記を問う問題が多く易しい。
おおむねこのような難易度傾向にあります。ここでは名大北大など旧帝大以下の入試に対応する勉強方法を紹介します。
まずは共通テスト対策
地学は他の科目と違って、共通テストと国立二次との難易度のギャップが大きくありません。旧帝大レベルでも共通テスト過去問題(センター試験過去問題)の演習が二次試験の対策になります。
記述対策、計算問題対策
連星の質量の計算、見かけの明るさと絶対等級の計算、シュテファンボルツマンの法則を用いた計算など、共通テストでも出題される内容が二次試験でも出題されます。
数学なら国立二次試験の計算はかなり重いものになることが多いのですが、地学に関してはそこまでゴリゴリ計算が必要な問題は出題されません。その代わり、桁数の多いかけ算や割り算を有効数字2桁(多いときは3桁)で求めないといけないので、そろばん的な計算力が求められます。私はこれが苦手で計算ミスを多発していました。
これらの計算練習としては志望校の過去問題を入手できるだけ入手して取り組むほか、同じ難易度の入試問題を集めて演習するのも有効です。
私は名大志望でしたが共通テスト後の一ヶ月間で名大を約10カ年分のほか、北大6カ年、京大7カ年程度演習しました。
解くときには問題を縮小コピーしノートに貼り付けて、ノートに解答し自分で添削していきます。
京大の問題は、全然解けないものばかりで解答例と解説をひたすら写していました。
「こういうのを初見でも合理的に解ける人が学者になるんだろうなorz」と凹みながら演習してました。
記述による説明は支持された文字数でどこまでの情報を盛り込むか練習が必要ですが、参考書に書いてあるとおりにまとめる以上の記述問題はないので、記述といえども暗記問題といって良いです。
プレート運動、雨の形成、地球型惑星と木星型惑星、太陽の構造、恒星の一生、結晶分化作用
など主要なテーマは一連の流れを人に教えられる程度に暗記しましょう。
私は地学を学ぶことが好きでその延長線上に「名大に入学して勉強してみる」という選択肢があったので、入試演習のほか興味があるものは本を買って読みあさっていました。
増補改訂版 地層の見方がわかるフィールド図鑑:岩石・地層・地形から地球の成り立ちや活動を知る
絵でわかるプレートテクトニクス 地球進化の謎に挑む (KS絵でわかるシリーズ)
地学好きな人にとっては大学受験地学はかなり短期で高い水準に仕上げられるので、たとえ独学でもやる価値は十分あると思います。
共通テストでの基礎無し理系地学(以下「地学」)受験者はとても少なく受験に関する情報が全くといって良いほどありません。これだけネット上に勉強方法があふれている時代において受験の七不思議(もはや死語?)といっても良いでしょう。
令和2年度の受験者は
物理 15万人
化学 20万人
生物 6万人
に対し・・・
地学 1600人\(^o^)/
なんと化学の10分の1どころか100分の1以下ですw
私が名大二次試験を受験したときも50人いる教室に地学受験者は私1人でした。
これには、
地学で受験可能な大学が少ない→地学教員が増えない→高校で地学を履修できない→地学受験者が少ない
という背景があります。
理工系は物理化学、農学系はそれに加えて生物で受験可能になるのでほとんどの高校生は化学を軸に理工系なら「+物理」、農学系で物理が苦手なら「+生物」という選択をしていく場合がほとんどです。
ではどういう人が地学を選択するかというと、理学部志望者です。
理学部志望者が多ければもっと地学受験者は多いはずですが、理学部志望者というのはかなり少なく私自身塾で教えていて6年の間にわずか数人しかいませんでした。高校生の志望はおおむね工学寄りで、それ以外は医歯薬、農、応用生命などが続きます。
高校で地学の授業を実施しているところが少ないというのも大きく影響しているはずです。
地学は物理、化学、生物と比較して暗記量が少ないので地学が好きな人なら基礎無し理系地学の範囲でさえゼロから半年もあれば詰め込めてしまいます。
「褶曲ってなに?」「プレートテクトニクスってなに?」「コリオリって美味しいの?」
くらいの地学学習歴ほぼゼロの状態からスタートして国立二次試験まで習得する勉強方法の例を紹介します。私は以下の流れで3ヶ月の学習でセンター試験地学91点、名大理学部の二次で地学を選択し7割程度解答までもっていけました。
まず
きめる! 共通テスト地学基礎 (きめる! 共通テストシリーズ)
で計算を伴わない地学の知識を一通り暗記します。
最近の学研の参考書らしく、かなり見やすいカラー刷りです。
アウトプット用には
リードLightノート地学基礎(数研出版)
がちょうどよいです。
よくある問題集です。正直、ものすごく良いかというとそういうわけでもないんですが、他にないのでこれでもありがたいのです。
ここから先、私は高校時代に買って手元にあった
という絶版の参考書をひたすらノートにまとめていきましたが、地学の教科書でも代用可能です。
地学基礎の問題集でもそれなりに網羅できるのですが、地学となると計算問題が増えるので数式を用いた理論的な理解をしていかないといけません。
数式といっても物理や数学と比べて計算量は少なく、そのもの自体は中学生でも出来る程度のものばかりです。
現在入手できる参考書のなかでは
が勉強しやすいと思います。大学受験で出題される話題が網羅されており、2011年の東北沖地震の話題も掲載されており最新の話題にも対応できます。
「理解しやすい地学」には演習問題が少なかったのとあったとしても20年前の古い参考書なのであんまり練習にならないかなと思い、それと並行して
を買って掲載されていた順に解いて、ノートに解答をまとめていきました。
左ページの問題を貼って、自分の解答を自分で添削していきます。右ページには関連情報を調べてまとめました。
この問題集は解説がないので短答式だと上の写真のように「答え (A)」としか書いていません。そこで前述の「理解しやすい地学IB」を見て解答の根拠を調べていたのですがこの参考書もそこまで詳しいわけではないので、
という北大の教科書を買って辞書的に使いました。
基礎無し地学は本当に参考書がこの世に一冊もないので、絶版のものかこういう受験参考書ではないものから探していかなければいけません。
でも地学が好きな人にとっては苦にならないどころか、ひたすら楽しい勉強になると思います。
この過去問演習の勉強で印象的だったのは記述で「ホルンフェルス」と「結晶質石灰岩」を答えさせる問題がやたら多かったことです。なんででしょう?
2022年6月追記
実は基礎無し地学の問題集で啓林館の「センサー地学」というものがあり、これは入試問題が網羅されている上に別冊解答がかなり詳しいので、超おすすめです。
もしこの問題集の存在を私が受験時代に知っていたら、使い倒していたと思います。
以上を10月、11月に取り組み、12月からはセンター試験過去問題に取り組みました。
共通テスト問題研究 地学/地学基礎 (2021年版共通テスト赤本シリーズ)
センター試験の過去問はしっかり解説があるので勉強がしやすかったです。
センター試験は偏り無く色々な問題が出題されるので、過去問を解けば解くほど勉強になります。
が、実際にはこちらのサイトを活用させてもらいました。
おばさん爆走中 地学教育編
https://staff.aist.go.jp/r-morijiri/MyHome2016/bakusou/about1.html
センター試験の問題と解説が掲載されています。
解説の切り口が実用的で面白かったです。
「地球の半径が6000kmで太陽はその100倍と知っておけば70万kmとわかる」
みたいな説明が確かどこかの年度であったのですが、こういう感覚的な推理方法が特に好きでした。
私は過去問演習まで2ヶ月しかインプットの時間がなく、暗記が全然できていない状態だったのでセンター過去問演習を知識のインプットとして使っていました。
ですので普通は60分で全問解いてから答え合わせをするものですが、私の場合は1問解いてはすぐ答えを見て、知識の穴を感じた場合にはすぐにノートにまとめていました。
食事中や移動中などのスキマ時間ではyoutubeでのインプットが有用です。
コリオリの力、連星の計算など基礎なし地学の基本的な解説あり。簡潔でスッキリした解説が特徴的です。アニメーションが作り込まれていて視覚的にも分かりやすいです。
物理屋チャンネルと同じように地学の解説がある。解説はちょくちょく面白いので親しみを感じます。
ウェザーニュースチャンネルのなかのコーナーで「ガチで天気を身につけるガチ天」というものがあり、気象分野に関する勉強になります。参考書に書いてあることと同じことなのですが、同じことも違う人がした説明を聞くとより暗記しやすいように思います。
以上、名古屋大学理学部の地学受験体験を通じた、実践的勉強方法のご案内でした。
当塾では地学を利用した受験をしたい生徒の入塾を受けつけています。