月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

環境はよくなっているのに 3

では、なぜ年々受験生全体のレベルが下がっている、と嘆く予備校講師がいるのか。これはおそらく、もう日本がある程度満たされた社会だからです。

一軒家にすんで、自家用車が2台くらいあって、たまに家族で旅行にいく、くらいのことはなんら不思議な光景ではないし、高校生達がこの生活を目指して努力しようとは思いません。「普通に大学いけば、今とあんまり変わらないんでしょう?」という感覚が意識的にせよ無意識にせよ、あります。飢えてないんです。

そしてその感覚は、2018年の現時点だけで見れば間違っていません。とくに土地も家も財産としてもっている場合には、家から外に出て行かないかぎりは年収が上限300万円だとしても生活が困窮するということはない。なのでお金を稼ぎたい!となりません。

「難関大受かっておくと、その後の年収が全然違うぜ〜」などと授業でいっても、高校生達はぽかーんとしてますからね。日本の経済が成長しないわけですよ。そもそもみんな、それを望んでいないのですから。

私は日本経済が基本下りエスカレーターだと思っているので、この「餓えの無さ」はちょっと心配になりますね。まあ他人の心配してるヒマはなくて自分のことを精一杯やるだけなんですけどね。


清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp