月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

ナミヤ雑貨店の奇蹟(東野圭吾), うつくしい人(西加奈子), れんげ荘(群ようこ)

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ナミヤ雑貨店の奇蹟(東野圭吾)

雑貨店店主がお客の人生相談の手紙に答える話。相手は何を言ってほしいのかを考えながら相談の回答を書く。やがて雑貨店は閉店し店主は亡くなる。数十年経ち、廃墟となった雑貨店に若者3人が深夜潜り込むと、お店の郵便受けに封筒が。封筒には相談がかかれており若者達は思ったままドストレートの回答を書く。

色々考えて回答を書く店主と適当にかく若者達の考え方のコントラストが大きい一方で、回答を受け取る人の反応は変わらない。

 

面白度:コンパス4つ

🧭🧭🧭🧭◯


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うつくしい人(西加奈子)

20代のボンボン女性が離島のホテルに旅行に行く。何をするにも他人にどう見られるか気になる。つきつめて考えると、姉にどう思われるかが気になる人生だったからだと発覚。同じく旅行にきていた外国人は、何をするにも母親がどう考えるかが気になる様子。どちらも自分の価値観ではなく、他人の価値観で生きているという話。

ボンボン女性のほうは割と鬱気味な感じ。ホテルに5泊するという話でストーリーに起伏はなし。

一点気になったのは、リゾートホテルの割にホテル内のバーやレストランでの会計が都度会計なこと。普通リゾートホテルの買い物ってホテルの部屋番号とサインを書いて、チェックアウト時に一括清算する。都度会計なリゾートホテルなんてあるのか?

面白度:コンパス2つ

🧭🧭◯◯◯


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れんげ荘(群ようこ)

40代のバリキャリ女性(独身実家住み)が思うことあって退職し家賃3万円のボロアパートで貯金切り崩し一人暮らしニート生活を始める話。

いざ自由の身分になってもどうやって自由をエンジョイすればよいのかわからずに戸惑い続ける。最終的に幸せを実感していくというぼんやりした話。

会社員を辞めたらそわそわして落ち着かない気持ちは良く分かる。

アフターストーリーを考えた。

このバリキャリ女性は貯金切り崩し生活をしていくうちに自分の存在価値が分からなくなる。誰かの役にたつという欲求が大きくなり、結局復職する。

面白度:コンパス3つ

🧭🧭🧭◯◯

 

 

 

れんげ荘 (ハルキ文庫)

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