月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

質問5段階理論

マズローの欲求段階理論についてご存知でしょうか。

人間はの欲求の段階について述べた理論で、たとえば人がどこかに漂流したとき

  1. まず、食べ物を確保することで生理的欲求を満たし
  2. 次に、寝床を確保することで安全欲求を満たし、
  3. 次に、そこに集落が無いか探し属することで社会的欲求を満たし、
  4. 次に、自分が周りに認められるほど役に立てる仕事を見つけ尊厳欲求を満たし、
  5. 次に、自分のなりたい姿を想像し能力を発揮し実現することで、自己実現をする

というものです。

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これと似た感じで、質問にも5段階(くらい)があります。こじつけ半分ですがまとめてみました。

質問5段階理論

勉強を始めた人が問題を見たときに「問題文の意味がわからない」という気持ちになります。普通は教科書や参考書を見て、そもそもの前提知識を学ぼうとしますが、これを質問してしまう人もいます。どちらにせよ、問題文の意味がわからないという疑問は誰でももちます。これが第1段階の「問題の意味を聞く」です。

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問題の意味がわかるようになり、自分の手でときはじめると簡単な問題は出来るのですがちょっと自分のレベルを超えた問題にぶつかると、調べることなしに諦めてしまいます。この段階で「先生、この問題わかりません」と聞くのだ第2段階の「問題に手をつけるが分からずに聞く」です。「どこが分からないんだ?」と聞くと「解き方がわかりません」という漠然とした返答をするのが特徴です。

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その後、問題が分からないときには自分で別の参考書を調べたり、模範解答を読んで自力で理解出来ないかチャレンジする段階にうつります。模範解答のなかで行間の意味が分からない場合に質問してくるのが、第3段階の「模範解答を読み、不明点を聞く」です。大学受験生は最低限このレベルになってほしいものです。

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ある程度学力がつくと、模範解答を読めばだいたいのことが分かるようになり、英語なら辞書さえあればだいたい分かるようになる、という段階に来ます。この段階では、ちょうどマズローの理論において「他人と違う自分の優秀さ」を証明する段階になったように、模範解答には書いていないけれども自分で考えた解答を作るようになります。それが第4段階の「別解を作り、確認する」です。「先生、こんな解答を作ってみたんですけどどうでしょうか?」というのが典型的な質問のやり方です。

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ここまでくれば立派なものですが、実は次の段階があります。

与えられた問題を解くことから説明して、自分で問題を設定するようになるのです。ここまで来ると先生に質問をするのではなく、自分に質問をするのです。「なぜ低く見える雲と高く見える雲があるのか?」「なぜ政治家は汚職するのか?」「といった日常の疑問から、「学校の勉強で本当に大学は受かるのか?」「天声人語を写すと国語力が上がるというのは根拠があるのか?」という勉強の疑問、大学生くらいになってくると「自分がやるべき仕事はなにか?」「ゼミ/サークル/バイトで改善点は無いか?」「自分が直面した社会問題をどうにかして解決出来ないか?」という疑問が出てくるでしょう。これらを自分で解決しようとする姿勢が、第5段階の「自分で設問する」です。

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というわけで、勉強における質問5段階理論というのを無理矢理つくってみましたがいかがでしょうか?

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清須市の大学受験 相伝学舎
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