PPAPを初めて見たときに思ったのは、「(良い意味で)くだらない内容のわりに、映像も音楽もしっかりしているな」ということでした。実際、ピコ太郎の中の人である古坂大魔王さんは経歴の長い人で、音楽&お笑いを10年以上(20年以上?)やっている人でした。今めちゃくちゃ人気がありますけど、それまで(大ヒットならずとも)継続されてきたということです。
それで最近こんなインタビューの記事がアップされていました。
PPAPのピコ太郎、自称53歳の世界進出「頑張ってる段階でまず失敗はない」(インタビュー)
一部抜粋します
「頑張ってる段階でもう、頑張ったという結果ですから。古坂さん、昔から知ってますけど、まあ数は打ってます。打率としては0割0分2厘ぐらい。ダメな助っ人外人ですね。そのうち1個がはまったら、この頑張った結果たちがあとから一気についてくるだけの話。『あきらめないで』とか、真矢みきさん言いますけど、頑張ってやってる段階でまず失敗はない。なので頑張っておけば、いつか何かあったら行くんじゃないのかな」
「頑張ってやってる段階でまず失敗はない」
の意味は、諦めずに継続している間は失敗とは呼べない、ということだと思います。
これは高校生の数学にもあてはまることだなと思いました。
高校生にとって数学とは難しく、とくに受験で数学を使うと決めている生徒にとっては数学が得意になるまで水中で息を止めているのと同じようにつらい期間があります。なかには数学を勉強することを諦めて、地歴受験に切り替える生徒もいます。
諦めた瞬間に数学の勉強は「失敗」ということになりますが、あきらめずに続けている間は「失敗」かどうかは分かりません。そして、諦めずに続けた生徒のなかで「成功」を得ることができる生徒が生まれます。
私なんかは恥ずかしながら、数学の模試偏差値はずっと50台(今はなき代ゼミ模試、だいたい全統と同じくらいに数字が出る)でしたが、なんとかなるだろうと続けていたら入試直前に自分でもびっくりするくらい数学が出来るようになりました。ギリギリセーフです。こういう体験があるので、数学を得意にしたいという生徒は応援したいし、誰がきても得意になるよう導いてあげられる自信があります。実際、学年最下層からトップクラスまでの飛躍をする生徒は少なくありません。
まあ、一生の仕事と違って数学というのは受験のいち科目にすぎないのでどこまでこだわるのかは最終的には生徒に選択してもらうほかありませんが、最後にオセロが全てひっくりかえるような、そういう経験をしてほしいです。