昔の東大でこんな問題があります。
この問題の解き方は、
1.直線ABの方程式を求める
2.yをtの関数と見なす(xを定数と考える)
3.3次関数の文字入りの最大最小を求める
4. 最小値 ≦ y ≦ 最大値 の表す領域を図示する
という4ステップに別れていて、さらに3はもう少し細かく分けられるのですが、この問題の面白いことは「全体としては難しく感じるが、細かく見ていくと簡単」だという点です。よく東大の数学について「教科書が出来れば解ける」とかいう人がいるのは、解法のステップを細かく分ければ教科書レベルの処理で解ける、と言えるからです。じゃあ教科書だけ何十周も勉強したら東大の数学解けるのかよと言われたら、それはありえないのですが教科書の内容を理解しているというのは東大合格のための必要条件ではあります。
難しい問題を、こうやって細かく分解して解いていくのは本当に面白いですよね〜。というかそれって現実世界そのものですよね。たとえば自動車を走らせるという難題だって、細かくみたら最後は人の手の仕事なわけじゃないですか。たぶんムラだらけで良ければ私でもボディに塗装できると思うし、ホイールだってたぶん取り付けられるし、部品の設計用ソフトで線を引いてみることくらいは出来るはずです。仕事と言えるレベルまで仕上げろといわれたら5年とか10年もらえれば、なんとかなるでしょう。でも自動車を走らせろという命題に「50年以内に自分一人で」と言われたら超難問になりますよね。
大学受験も同じで、有名な大学に合格することは難しいですが、そのレベルに達するまでに必要な勉強を細かくわけたら1つ1つは誰でも出来ることなんですよ。でもそれを高校3年間という時間制限のなかですべてやりきるのが難しいから、「大学合格は難しい」という話になるんです。
まとめ:数学って面白い!