たまに生徒が「数学はセンスだと聞きました」とか「数学は頭のいい人しかできないんだと思ってました」とか言っているのを聞くんですが、多くの受験生にとって数学はセンスでもないし頭のいい人にしか解けないものでもありません。
大学受験の数学は、解き方のパターンを文系なら600、理系なら900程度覚えて、そのパターン通りに入試でも問題を解けば十分合格点に達します。
もちろんパターンというのは一字一句模範解答を覚えるのではなくて、
・場合分けしたら答えのチェック
・極値とは関数が増減が転じる点の値
・2変数関数は1文字固定
といった、問題に答えるための要所・骨子のことです。
みなさんの思う「パターン」というのは
・(x-a)(x-b)<0の不等式の解はa<x<b
と特に式の意味を理解することなく丸暗記することですが、私の指す「パターン」とは
・(x-a)(x-b)<0などの不等式の問題はy=左辺のグラフを書いて条件を満たすxの範囲を求める
というように、与えられた式や問題文の意味を咀嚼して答案のための立式まで持って行く一連の流れのことを言っています。
数学はセンスだとか、頭のいい人にしかできないのだとか言っている人は、十中八九このパターンを暗記していません。このような式変形は一般人がその場で思いつくものではないので「こんな式変形、センスいい人しかできないやん」などと自分の不勉強を棚に上げてカンチガイしてしまうのです。
たとえば「640の全ての約数の和」と言われて
「(1+2+4+8・・・)(1+5)を計算すればいい」
なんて思いつけるはずがありませんが、チャートで1度解いたことがあるから思い出せるのです。
だいたいそういう人は、数学の勉強が中学時代からアップデートしていません。
・授業の予習復習をする。
・テスト前に問題集の範囲を1回か2回取り組む
でしょう?
そんな中途半端な勉強では定着しません。
当塾からの治療方法はただ一つ、
・青チャートをひたすら4周も5周も取り組んで意味を理解して覚える
です。
計算力や読解力がある程度備わっている生徒なら2-3周もすれば定着しますし、5周取り組んで「まったくわかりまへん」という生徒はいません。それなりに出来るようになります。ただ「覚える」という意識がないと、5周やっても定着がイマイチというのはあります。
だから「数学は暗記だ!!!」とたまに発信しておくわけです。