今の時代だれでもスマホをもっているので気になることがあったらすぐにネット検索をするのがあたりまえで、それほどインターネットの活用が日常的である時代です。
一方で私が受験生のころはネットを使う人といえば一部のいわゆるヲタク的な人だけで、高1で自分のパソコンを持っていた私は立派なヲタクだったのですが、多くの高校生は「googleで検索する」ということさえ理解していない、そんな時代でした。
受験情報をブログで発信している人もいなく、というかそもそもブログという概念が登場した時期くらいで、情報を発信する人というのが全然いませんでした。
となると情報源は2ちゃんねるくらいなもので、受験板というところで「数学の勉強方法スレ」みたいなスレッドをみて、へんな知識を身につけて勉強をしていたものです。
じゃあ今の時代、このブログ含めていろんな人が有益な情報をネット上にアップしていて高校生の学力は上がったでしょうか?
もちろん、恩恵を受けた高校生もそれなりにいるはずですが、60万人の受験生全体が利益を享受したかというとそういうわけでもありません。
勉強に関する情報はあふれていますが、そのどれを選択してよいのかの判断が極めて難しいからです。
たとえばよく物理の勉強方法で
「物理のエッセンスをやってから名門の森」
とネット上でかいてあるのを目にしますが、この通りにやってうまくいく高校生なんてほとんどいません。エッセンスをやってから名門の森を取り組める人は、それ以外に基礎的な演習を取り組んでいてかつ、それらをしっかり暗記している人です。
この手の情報は往々にしてレベルが高すぎます。
まあ受験勉強を頑張って難関大学に合格した人が世のためと思ってアップしているのでしょうから、情報の発信側のレベルが受信側のレベルより高くなるのは当然といえば当然です。
ネット上の受験勉強の情報というのはこういう背景から基本的にはずれが生じます。
なので、情報がたくさんあるからといって60万人の受験生にとってすぐに役立つかというとそういうわけにはならないのです。
あんまり勉強方法であたまでっかちにならないようにしましょう。