月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

選択肢広がるなんて嘘

26歳の医師のかたが自殺で亡くなったニュースを読みました。若い人が自ら命を絶つ悲しいできごとです。

よく熱心な教育ママが「子供の将来の選択肢を増やすため」とかいう大義名分で、子供を用いたプロキシファイトに精を出している様子を見聞きしますが、勉強なんてすればするほど選択肢が狭まります。

中学で成績が良ければ進学校に進学するほかないし、進学校に進学したら次は大学に進学するレールが敷かれます。文系なら法学部や経済学部、理系なら工学部、学力がよほど高いと医学部医学科や旧帝大理系を目標にするのが普通で、いきなり高校を出てラーメン屋に修行にいくなんて選択肢は夢にも思わないはずです。

大学に進学したら今度は就職活動をして、今度は長年にわたる出世競争です。

最近では20年くらい前と比べたら転職する人や独立する人も増えていると思いますが、それでも「昨日より今日、今日より明日」自分の地位や収入が上がるというレールをひたすら走ることに変わりはありません。

職場がきつくて辞めたくても、辞めるという選択をとることがレールから外れる行為に思えてしまうため、危機的状況から逃げられないというのはよく見る光景です。

とくに過労状態は私みたいに自分がオーナー社長で自分で勝手に激務をする分にはよほど健康を害しませんが、組織で働いていて上司や会社の目がある場合には精神衛生を著しく悪化します。会社員時代、一体何人うつ病の同僚をみたかわかりません。上司がマイクロマネジメント型で職場が激務だとかなり高い確率で心の病気になります。

 

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