月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

みんなKYになれよ 3

では具体的に、どうKYになればよいのか、つまり、大多数とは異なるものの取るべき行動とは何か、いくつかあるのですが1つを紹介します。

それは「勉強だけする」です。当たり前だと思うじゃないですか。これが、意外と出来ないんです。

昨日書いたとおり、大学受験は落ちるのが基本の試験です。言い換えれば、自分の志望校のレベルの学力を手に入れる勉強量と、実際に取り組んだ勉強量を比較して、後者が圧倒的に少ない生徒が大多数だということです。

すごく感じの悪い表現をすれば「おまえ、身の程をわきまえろや」という状況です。

たとえば、甲子園に出場したいという高校生がいて、実際に出場する高校生はどういう生活をしているでしょうか?東邦高校くらいの強豪だと、きっと朝早くから練習して昼間の授業中は寝て、放課後にまた猛練習しているでしょうし、授業中だって上に凸の二次関数のグラフを見ながら「キャッチャーフライ・・・」とか思っているはずですよ。

それが、朝練もせず放課後の練習も週に4日で、土日は片方がお休みだという生徒がいたらどうします?「甲子園なんていけるわけねーだろ、本気で狙っているやつに失礼だから黙っとけ」と、心のなかでつっこみますね?

しかし大学受験となるとドラ○ン桜とかビ○ギャルとかのおかげで、「私でも1年で東大/京大/慶應/早稲田にいけるかも!」くらいに、みんな軽い気持ちでおもっちゃうんですよ。おまえ、高校時代のたった1年間練習しただけで、小学校のころから24時間野球のことばっか考えてるやつと地区予選戦って、勝てるかよ!って、野球なら言われますよ。 

車の購入で例えてみましょう。1000万円のベンツが買いたいとします。いくら払ったら購入できるでしょうか?

そりゃ、1000万円に決まってます。そういう値段なのですから。

では、200万円しかない人がディーラーにいって「1000万円のSクラスくれ」といったら、なんて言われるでしょう?

白い目で見られておしまいですよね。ディーラーの営業さんは「身の程をわきまえろや!」と思いながらも、「一応、当社には2.5%の特別低金利がございまして・・・」とオートローンを提示してくれると思いますが、「さっさと帰れ」というのが内心でしょ。

じゃあ、学力が無い人間が難関大学を目指しちゃいけないのかよ、というと、そういうわけでもありません。むしろ、目指すべきです。目指すべきですが、目指すならそれなりに対価を差し出そうぜと言いたい。

その対価とは、「時間」です。3年間全ての時間を勉強に費やせば、たいていの大学は合格ラインに乗せられます。2年間なら、河合塾で偏差値60くらいまではいくでしょう。1年なら、55くらいまでは欲張ってもよいかもしれません。

200万円しか持たない人が「今は200万円しかありませんが、昼は会社で働いて、夜はバイトで夜勤をして寝ずに働きます。だから毎月40万円払えるので、残り800万円を20ヶ月のローンで組ませてください」といったら、身の程をわきまえろとは思われないでしょう?そういうことです。

等価交換じゃないと取引は成立しませんから。KYになる=大多数とは異なるが取るべき行動をとる、というのは、1000万円のものを買う時にちゃんと1000万円払うという、当たり前のことです。でもこの当たり前のことをほとんどの人は出来ません。

どうですか?自分の欲しいものにたいして、支払えそうですか?

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp