月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

よくも悪くも身の程しらず

基本、高校生は大学受験でかなり盛大な夢を最初に持っています。学力が低い生徒ほど、そして、受験までの時間が長いほど、よくも悪くも身の程しらずの志望校を持っています。

志望校のレベルが高すぎること自体は悪いことではありません。最初は有名な大学しか知らないし、憧れる大学に合格したいという気持ちは是非大切にしてほしいと思います。問題はその先で、いっちょまえの志望校をかかげるのであればそれなりの行動が伴わないと当然受からないのですが、なかなか行動のレベルが上がっていきません。もちろん取り組んでいる本人からしたら十分合格可能性がある計画なのかもしれませんし、そもそもそこまで深いことを考えていない場合のありえます。

しかし高校受験だと、自分のレベルをはるかに超えた高校を目指すということにはあまりなりません。

なぜこのような違いが生じるのでしょうか。

まず第一に、大学受験における自分の学力を正しく把握するのが難しいということがあります。高校受験の勉強と大学受験の勉強は似て異なるもので、そもそも「異なる」ということに気づかないため自分の学力を見誤ります。

第二に、ビリギャルのような逆転合格系の武勇伝があまりに多いことがあります。私のブログでも過去の生徒の体験記や私から見た生徒の軌跡を紹介していますが、基本は逆転合格系の話です。そう簡単に起こることではないから「すごかったなあ」という私の思い出記録をかねて紹介していますが、当塾にかぎらず合格体験記はそういう「すごかったなあ」という生徒のものになる傾向にあります。誰にでも成し遂げられることではないのですが、それが容易にできるものだと錯覚している可能性はあります。

目を覚ましてください。大学受験は基本落ちます。昨日高3の生徒に話しましたが「センター終わって今の志望校に出願できたら、受験は半分成功」です。まず志望校を諦めるという意味で大半の受験生が落ちて、その後普通に受験して落ちます。まれに第一志望に合格する生徒がいます。

せっかく大学受験をするチャンスに恵まれたのなら、目標を高くかかげたあと、次は自分の実力をよく理解してどういう戦い方なら勝ち目があるのかよく分析してください。どの大学を受験するにしてもかかる値段はたいして変わらないし、入学金や授業料は微妙に違うことがありますが同じ学部ならどこの大学もそこまで変わりません。同じお金をつかうなら、よりレベルの高い大学にいって、良い友人に恵まれて大学生活をすごすほうがお得です。


大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
http://www.sodeng.jp