月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

確率が苦手な原因3つ

確率が苦手だという人は少なくなくて、しかもその苦手というのも単純に勉強してないから苦手なんじゃなくて、それなりにチャートで練習しても問題が変わると全く手が出なくなるという質のものでした。

なんで確率だけそんな苦手意識が生まれるんだろうかというのをここ数年ずっと研究してたんですが、いくつか有力候補が見つかりました。

 

1.原則を覚えていない

 確率の原則は「全て区別し」「総数を数え」「注目事象を数え」「注目事象÷総数」の4ステップで解くことが多いですが、このあたりをしっかり押さえていないというのがあります。区別しなくても解けるっちゃ解けるんですが、区別したほうが絶対にいいです。この原則のほかにも「選ぶ→並べる」の2ステップで数えるという基本の方針もあります。

 

2.手を動かさない

 チャートで解法を覚えると、繰り返し練習すればするほど「確率はパターン問題だ」と思い込みがちですが、実際にはその解法にいたるまでいくつか具体的にカウントしていくなかで、効率的な数え方=パターンが見えてきます。当塾では「模範解答をまず写して覚えろ」という方針でやっておりこれで数学が伸びるのは間違いないんですが、それとは別途「分からなければ手を動かせ」という考え方も育てて行かないといけません。これは確率だけでなく、整数や数列でも言えます。

 

3.状況設定を分かりやすく言い換えられない

 「3人でじゃんけんする」問題は、素直に3人が手を出すと考えるより「グーチョキパーの3つの手を、3人に割り当てる(並べる)」と考えた方が見通しが良いです。「10本のくじを引く」問題は、順番にくじをひくのではなく「10本を左から並べる」と考えるとラクに計算できます。

 

今は演習形式で数学を教えているので、生徒に確率の問題を1問ずつ解かせながら「区別する」とか「具体的にいくつか考えてみる」といった姿勢を教えられます。

今日も確率の問題をある生徒に教えていて、上記のような確率を苦手とするポイント、逆にいえば押さえてしまえば確率を得意にできるポイントをレッスンできて、後半はだいぶ正答率が上がったので手応えありです。

 

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
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