月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

借金返して来て下さい

あいたたた・・・完全に寝違えました。首を右後ろにまわせません。さて首が回らないといえば、支払うべきお金を支払えなくて困っている状況を指す意味でも使いますが、昨日の記事で中学校の勉強で覚え切れていないところがある=借金がある、と表現しました。これ、1日たって読み返すと我ながらナイス表現なので、これから使っていこうと思いました。

このblogを読んでいる中学生はとても少ないと思いますが、大学受験の塾をやっている人間から伝えたいのは、中学校は借金を残さずに卒業しなさいということです。とくに英語は、高校生になっても借金まみれで首が回って無くて頭も回っていない・・・という状況におちいった生徒をよく見ます。数学の借金はなんとか「まあいいじゃん」とかいってごまかしてごり押しすることが出来るんですが、英語はムリです。ちゃんと借金を返しておかないと、英文を読めるようになりません。中学の英語の教科書は、完全に暗記して卒業しましょう。完全にです!

とはいえ英語で借金まみれの生徒が多いのは、高校入試問題の特性上仕方が無いことです。高校入試は、単語と文法をそこそこ暗記して過去問にあたれば8割くらい(16,17点くらい)解けるようになってしまうので、英語を品詞で分解して構造を読み解いて和訳を決定しようという練習をするインセンティブがありませんから。

自分が実は多額の借金を抱えていると気づいてしまった人は、恥を忍んで中学校の英語の教材を開きましょう。

 

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp

受かり方の違い

試験ものは、受かる人がやっていることを真似するのが一番ラクで確実な道です。

大学受験なら前の年に同じ高校の先輩のなかでどういう人が受かってどういう人がダメだったのかが参考になりそうですが、「学校の勉強をやっておけば国公立に受かる!」くらいのおおざっぱな情報くらいしか手に入りません。

自分がおそらくどこに受かるのかは所属高校の入試結果を見ればだいたいわかります。自分の高校の上位1/3くらいに位置しておけば手に届くような大学を志望するのなら、まわりと同じことをとても一生懸命にやれば可能性があるといってよいでしょう。みんなが学校の勉強をやっていればその真似をすればよいし、こっそり河合塾に行っている人が多ければ河合塾に行けばよいです。学校のなかで中位くらいにいれば、そういう作戦がとれます。

仮に名古屋大学を志望する生徒がいるとして、その生徒が一宮高校(上位1/3が名大に受かる)なのか新川高校(年に一人受かるかもしれない)なのかで作戦の考え方は変わってきます。所属する学校によって見える世界が本当に違います。一宮高校生ならパラダイムシフトを起こさずとも合格する可能性はありますが、新川高校生なら完全にパラダイムシフトを起こさせないと100%無理です。

私もそうでしたが、大学受験の一般入試は評定による足かせがないペーパーテスト勝負なので、高校受験と違って身分不相応な夢をみがち。それ自体は悪いことではないんですが、夢を実現するのならそれ相応の痛みは伴います。フェラーリを新車で買うには3000万円必要です。30万円しか持ってない人は一生懸命働いて2970万円稼がないと手に入りません。フェラーリが欲しいという人が時給900円のコンビニでバイトをしていたら何十年かかるでしょうか?3000万円ためたころには動体視力が衰えて「おじいちゃん、お願いだから免許返上して」とお願いされているでしょう。バイトによる貯金では実現不可能とさっさと気づいて、起業して一生懸命働けよ、っていう単純な話です。大学受験では、30万円しか貯金がない上に一生懸命バイトをしながらフェラーリを買おうかロールスロイスにしようか夢見る高校生が本当に多いです。というか、なんなら借金がだいぶたまってるケース(中学校の内容を暗記してない)も少なくないのです…。

自分が行きたい大学にどう受かるか、よく考えましょう。あと借金は返さないとダメです。

 

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp

真面目と不真面目の境目

合格のための作戦というのはどのようなものでしょうか?

まず、運転免許の試験について思い出してください。多くの人は、教習所に通って最後に各県の試験場でテストを受けて免許を手にしたと思います。あ、いきなり高校生にとってまったくイメージのわかない話でごめんなさい。

さて、運転免許の試験を合格にするにあたって「真面目」にやるとはどういうやり方でしょうか?もちろん、普通に教習所に通って、普通に学科の授業を受けて、普通に実技の授業を受けて、普通に仮免の試験をパスして・・・と、まわりの教習生と同じように取り組んだと思います。まさか、学科の授業中に「この先生の授業は効率が悪すぎる、内職しよう」などという人はいないでしょう。

では今度は高校生にとって分かりやすい話にします。中学生時代に英検をとった人はいますか?私は中学生のときには5級と3級をとったんですが、5級を受験したときには「なんだこの簡単すぎる問題は・・・」と思ってびっくりした記憶があります。みなさんも、簡単すぎて腰を抜かしたのでは?では、そのときどんな勉強をしていましたか?私は中学校の英語の授業を受けたほかには、英検の過去問題を何度か解いた程度だったと記憶しています。英検5級のために塾なんて大げさでしょう。みんなと同じような勉強をして、みんなと同じように受かったのです。

運転免許の例でも、英検の例でも共通しているのは、「多くの人が合格するような試験は、周りと同じことをやれば十分」ということです。教習所の授業は真面目に聞けばよいのだし、英検5級くらいなら中学校の英語の授業を聞けばよいのです。それが合格の作戦の王道といって良いでしょう。

では、大学受験はどうでしょうか?こちらも、周りと同じことをやれば十分でしょうか?もちろん、NOです。大学受験は基本的には落ちる試験です。クラス40人のなかで4月の時点の第一志望校にちゃんと合格する生徒はいったい何人いることか。5人もいれば大変優秀なクラスといって良いでしょう。残りの35人は第一志望に落ちるどころか、挑戦さえせずに終わってしまう人も多いのです。第一志望の大学をちゃんと受験して、おしいところで落ちたらそれはそれで受験がうまくいったほうなのです。

とすると、クラス40人を見渡して、自分が彼ら彼女らと似たようなことしか勉強していなかったらどうでしょうか?今度は逆に、同じことをやっていたら十分なのではなくて、不十分ということになります。

でもこれはなかなか気づきません。小学校、中学校とみんなと同じように「協調性をもって」などと言われて育ってきた真面目な生徒が気づくはずがありません。当塾の生徒だって、私が「内職しなきゃ受かるはずないでしょ」と言われなければ今頃気づいていないでしょうし、実際にそうやって受かっている先輩の事例があることを見なければ半信半疑でもおかしくありません。

このblogを読んでいる人だって、また木村がなんか言ってるよくらいにしか感じられないと思います。「実は、この現実世界はコンピュータ上で動いていて、私たちがみている世界はあっちの世界の人たちが作り出したものなのだよ」と言われても、一度外に出てみなければ信じられないのと同じです。内側にいてそれに気づくのは天才です。

対外的には真面目に生きているようで、実は自分の人生にたいして真面目に生きていない人が多いです。余計なお世話かもしれませんが、もっと自分の人生を大切にすべきです。ブラック企業で他人に搾取される人も、受験勉強を学校の勉強だと考えている人も、自分のことを客観的に見ていない点で似ています。

日本は、憲法で人権が守られている国なのに、人生の主権を持たないなんて私からしたら意味が分かりません。ちゃんと自分の頭で考えて、判断して、自分の責任で行動しましょう。

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp

高校2年生はそろそろ

高校2年生は文化祭に体育祭に高校生活をenjoyしている真っ盛りだと思いますが、受験まで残り1年半切ってます。スタートの遅かった私でさえ、この時期から「よっしゃ、そろそろやるで!」となって受験モードに切り替えてます(2週間くらい独学をやったところで「こりゃ絶対ムリだ」と悟って、高1のときの担任に相談にいきましたが・・・)。

今の時期からだと、理系の生徒が数IIIまで仕上げるのは時間的に相当キツいです。仕上げるというのは、最低限青チャートレベルの問題を解けるようになるという状況を指します。受験科目が数学1科目ならいけるかもしれませんが、普通は私立大学でさえ3科目あります。愛知県の高校生が大好きなコッコウリツ、いや厳密には生徒より先生がたのほうが大好きなんですが、まあそれはさておき、国公立大学を目指そうと思ったらどこを目指すにせよ1年半のんびりやってどうにかなるものではありません。

愛知県の多くの高校生は、名古屋大学や名工大を目指して途中で思うように学力が上がらずに志望を下げていってることと思いますが、せっかく1度きりの人生ですから諦めずに最後まで合格狙っていくのがいいんじゃないですか?どこの大学に合格したって、学費なんて「国立文系、国立理系、私立理系、私立文系」の4種類しか無いんですよ。

東京大学の文科1類に進学しても、とんでもない田舎の公立大学の法学部学部に進学しても学費は変わらないし、慶應の理工学部に進学しても、Fラン私大の理工学部に進学しても学費は変わらないんです。

それなら、自分の使えるエネルギーを全部勉強に突っ込んで、ちょっとでもレベルの高い大学に進学するのがお得でしょ!

塾代をケチって学校の適当な宿題を適当に処理してテキトーな大学に合格するのと、ちゃんとお金を払って勉強のやり方をベストな状態にして少しでもレベルの高い大学に合格するのとでは、どっちが賢いんでしょうか?

まあ当塾にきてもらっても、自分で勉強しなければ学力なんて上がらないんですが、自分の人生をより良いものにしていきたい真面目な気持ちがあるなら是非来て下さい。当塾は真面目な人ばっかりなので、ガリ勉しても浮きませんよ。自習室だってコソコソ私語をする人は一人もいません。私普段怒ることはありませんが、自習室でうるさいやつは怒ります。

 

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp

どこから先を教えないか

昨日、数学の授業を準備していて考えていたんですが、数学をどこまで教えるかというのは教える側の技量が試されることだと思います。授業では別解がある場合には別解をなるべく示して、一つの問題にたいしても様々な見方があることや、数学が一つの体系になっていることを感じてもらいたいと思っているのですが、だからといって別解を示すのが多ければ多いほどよいというわけでもありません。

生徒は数学を勉強するだけではなくて、英語も物理も化学も社会も暗記しなければいけないわけで、どれだけ数学の重要度が高いといっても無制限になんでも覚えている暇はありません。

なので、問題集の解答が「まあその通りですよ、その通りですけど、それ現役高校生に教えるべき?」と突っ込みたくなるようなものの場合、授業で教えるかどうかは判断が必要です。正直、それと全く同じ問題が出るのなら教えるのも有効だが、全く同じ問題が出ない場合には使いどころがない、という解答を見ることもあるのです。

そういう場合には、それよりはかみ砕いた解答を授業では教えて、試験会場ならこれくらいのことを述べられればOKだと教えるのがbetterではないかと思います。

 

清須市の大学受験 相伝学舎
http://www.sodeng.jp