月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

進研模試で偏差値が高く出る理由

私の受験生時代には進研模試というのはそこまで有名ではなかったのですが、愛知県内の公立高校では広く利用されているので、おそらくこの10年間で利用する学校が増えたのだと思います。

いわゆる「偏差値」というのは母集団あっての偏差値ですから、進研模試、全統模試、代ゼミ模試、駿台模試など様々な模試の種類によって1人の同じ生徒が受けても偏差値60と出たり50と出たりすることがあります。

そのなかで進研模試というのは偏差値が「かなり高めに出る」模試です。

この理由について今までは「田舎の公立高校で主に利用されており、トップ私立高校の生徒が受験していない、つまり本当に学力の高い層が抜けているのでその分だけ平均点が低くなり、偏差値が高く出やすくなる」と説明していたのですが、もう一つ理由があることに気づきました。

それは、

「たいして勉強していないやる気の無い生徒も学校で強制的に受験しており、他の模試よりも下位層が厚くなり、平均点が下がるから偏差値が高く出やすくなる」

というものです。

模試が学校で一括の強制受験となると、大学受験勉強を大してしていない、そこまでやる気の無い生徒も受験することになります。一方、他の模試は学校で一括受験のこともありますが、任意で参加する割合が高い(はず)なので、任意で参加する=受験勉強をそれなりにしていて腕試しをしたい層が中心だとすれば、やはり進研模試とは他の模試と比較して下位層が厚くなっていると予想できます。

上位層が薄く、下位層が薄い。

ということです。

感覚的には、進研模試の偏差値60は、河合塾全統模試の偏差値50、駿台の偏差値45くらいでしょうか。

進研模試は母集団が実際の難関大受験者層とは大幅に異なるので、偏差値はもちろんA判定やB判定などの判定はあてになりません。判定がある程度信頼できるのは河合塾や駿台模試です。では進研模試の数字が使い物にならないかというとそういうわけではなく、高校内順位は学力の判定材料になります。

1学年300人中、毎年の東大合格者が30名の学校があるとして、そのなかで校内順位30番以上であれば東大受験生としてはそれなりの位置だという見方です。

逆に校内順位以外にはたいして参考になりません。わざわざお金を払ってまで受験するものでもないです。

 

清須市の大学受験 相伝学舎
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