大学の難易度は偏差値で表現されることが多いですが偏差値というのは相対的なものだということは皆さんご存知でしょうか。
ある高校生が
・進研模試で偏差値60
・全統模試で偏差値53
だとします。これは模試によって調子が良かった/悪かったのではなくて、同じ模試を受験した高校生のレベルが進研模試より全統模試のほうが高かったから起こる事象です。
模試受験者のレベルは
進研模試<全統模試<駿台模試
の順で上がります。
進研模試は全国のコッコウリツ大好き公立高校で学年全員が受験することが多く、真面目に勉強をしているトップクラスの生徒から授業中マンガを読んでばかりいる生徒まで色々です。
全統模試のほうも同じように学年全員受験のケースもありますが、受験したい人だけ受験するというケースもあり、真面目に勉強している層に寄ります。
駿台模試となると東大狙いのトップレベルばかりが受験します。
高校3年生はこれから「○○大学模試」のような大学別模試を受験する人もいるかもしれませんが、そういう模試も受験者のレベルは上がります。
以上は「同時期に異なる模試を受験した場合の差」ですが、「別時期に同じ模試を受験した場合」についても考察できます。
春先に受験した模試で偏差値50だったとします。模試はなんでもいいです。
その生徒がそれなりに勉強を頑張った場合、夏以降の模試で結果はどうなるでしょうか?
基本的には偏差値50からそこまで大きく上下しないと考えるべきです。偏差値50程度の学力の生徒が「そのくらい勉強するでしょうね」という量の勉強をした場合、同じく偏差値50程度の学力の生徒も同じくらいの量をやっているので、たとえ解ける問題が増えたとしてもある集団のなかでの相対的順位である偏差値は上がりません。
偏差値を上げるためには、同じくらいの学力の同級生達が100勉強している間に200勉強しないといけません。
塾で教える内容も「これを知っていれば得点に直結する秘密の解法」なんてものはなくて、「これを知っていれば同じ週70時間勉強するのでも同級生が100の学力がつく一方で150くらいは学力が付く勉強法」くらいの地味なもので、それプラス内職という荒技を組み合わせるとやっと300くらいになるという、当たり前のことです。
世の中美味しい話なんてないんですよ!