河合塾の「やさしい理系数学」という参考書があります。「やさ理」という名前で愛されている参考書です。タイトルから、理系学部志望者のための基本的な問題集かと思いきや、扱われる例題はぜんぜんやさしくありません。
この参考書の良い所は別解が豊富なところです。
1つの問題に、2つ、3つと別解が掲載されています。ここまで別解にこだわっている参考書は珍しいです。
別解のある問題は、面倒くさがらずに別解もよく勉強しておくべきです。別解は学べば学ぶほど、数学の分野間に有機的なつながりを感じられるはずです。そのつながりがストックされていくと、あるとき数学の体系がパッと見通せるようになります。
数学を独学で進めたい人にはぴったりだと思います。ただ問題が難しいので、青チャートをコンパス5つ問題までやり終えたくらいの学力は最低でも必要で、さらにもう一冊参考書を挟まないと取り組むのが大変かもしれません。