月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

遠回りしないと最短距離は見つからない

気づいてしまえば当然なのに気づくまで分からない謎ですが、おそらく、何が良いかというのは良くないものを経由しないと判断できないからでしょう。良く無い状態を経験しているからこそそれより良い状態が初めて分かる。

数学では平面上の2点A, Bの距離の最小値はAからBへ直線を引いた線分AB、というようにはっきりと最短距離を求めることができますが、現実の世界では最短距離は目に見えないし、自分が最短距離だと思うものでもあら探しをしていけば改善点は必ず見つかります。数学と違って、色々試して失敗しないと最短距離は見つかりません。

というか数学も一度解いたことがある問題ならスパッと解にたどり着けますが、初めてみる難問は色々試行錯誤して解にたどり着かない行き止まりにぶち当たってみたり、あるいは解を見つけるために色々実験していくことで徐々に解にたどり着きます。

現実世界でもより良い解を見つけるには経験回数を増やすことが大切だということを考えると、保護者の皆さんのうち「子供には失敗させたくない」と思っている人は要注意です。そもそも失敗と成功を二項対立的に分けて考えている時点でナンセンスで、なんでも挑戦したときに上手くいった程度は

10%, 30%, 60%, 90%

と様々で、そのうちの90%未満が「失敗」に見えて90%以上が「成功」に見えるだけです。

たとえ上手くいった部分が30%だったとしても、何かに挑戦して30%上手くいった結果が得られたことが大切で、じゃあ残り70%どういう改善策があるだろうかと次のステップに進むことができます。

「子供が勉強しない」と焦る保護者のかたは、四六時中監視して勉強を強要するのではなく、一切何もいわずにゲームばっかりさせておいたら良いのです。そのうち勉強があまりに出来なくて「やばい」と感じ始めたらしっかり勉強するようになるし、最終的に全く勉強しなくて保護者の思うような進学が出来なかったとしても、それと人生の幸せは全くの別問題。何が気になるのか私には全く分かりません。

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
http://www.sodeng.jp