月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

今の時代、これからの時代

20年前、私が高校生だった頃と比べると時代が違います。YouTubeで好きな音楽をいくらでも無料で聞けるし、聞けるだけでなくライブ映像も簡単に楽しめます。新しい音楽に触れたいという枯渇感はすぐに満たされるので、自分が飢えていることに気づかないかもしれません。

受験も同じように、当時と比べると「絶対に○○大学に合格したい」という枯渇をエネルギーにして勉強している人は少ないのかもしれません。大学進学率が増加しているので、希望のところに合格しようがしまいがとりあえず進学するものになっています。

しかしとりあえず、というくらいの気持ちで大学進学して数百万円を大学の費用に使ったときそれが投資としてどの程度価値があるかというと微妙なところです。

他人と同じことが求められる高校までと違って、大学卒業後はいかに他人と違うことを特技にして自分の価値を高められるかによって食える食えないの人生が決まります。

大学進学率が高くなっている時代に大学進学するということは、他人と同じスペックを得ようとするということになります。食える食えないでいうと、食いにくい道に進むわけです。

もちろん大学進学は将来の収入に対する投資という意味だけでなく、在学中に友人とであって色々な経験ができる側面もあります。ただこれから人口が縮小していく日本でそんな悠長なこと言っていられるのかというのは疑問です。

私自身、塾を経営していて1年後、5年後、10年後も食べていけるかという恐怖をかかえながら必死に働いています。桜山校舎をいりなかに移転したのも、ノリが半分ではありますがもう半分は10年後くらいの未来を見据えての判断です。

今、自分の子供が中高生でたいして勉強していなかったら大学進学ではなく職人の道に進むことを考えさせると思います。いや、考えさせる前に、自分でそういうこと(どういう進路選択をすることが自分の人生にとってよいか)を考えられるように普段からいろいろ仕込んで育てたいです。

事務職の労働者が足りない話は聞きませんが、肉体労働をともなう職人仕事の労働者が足りない話はいくらでも聞きます。この数十年で大学進学率が増えて、労働人口は減っているので当然といえば当然です。

今の若い人がもし大学進学の道を選ぶなら、「旧帝早慶未満は大学ではない」くらいの偏った考え方をもって必死に勉強したほうが良いです。そんなにのんびり生きていける時代ではありません。

 

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