月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

夢と現実の両方を見つめよう

愛知県の高校受験といえば

・中3になって野田塾に通い出す

・部活を引退してから徐々に本気だす

・夏休みは中1中2の復習だ!

・秋から入試演習を塾の土日の講習でぼちぼちやるよ

・学年末テストが終わってから一ヶ月は超本気

で、だいたい説明できると私は勝手に思い込んでおりますが、大学受験は高校受験と違って「こんな感じでやっておけばよほど失敗することはない」というのがありません。

一生懸命勉強するだけでなく、第一志望合格にむけての作戦をある程度自分で考え判断していくという勉強とは別の能力が必要になってきます。

高1のうちはとりあえず憧れの大学を第一志望と言っておいて、模試での順位がどうであろうと「僕は名大志望!」と思い込んでおいたほうがモチベーションが上がるでしょうからあんまり問題ありません。どうせ英語と数学くらいしかこの時期勉強しないし。

問題は高2の後半以降です。

この時期頃からは志望校の入試科目と共通テストで必要な科目を把握して勉強していくことになるんですが「実際にその志望校を最後まで志望し続けられるのか?」というのが問題になってきます。

公立高校生の様子を見ていると、基本的には自分の実力の2~3ランクくらい上の大学を最初は夢見ます。それはそれでいいんですが、いつの日か入試当日はやってくるので、当日までに「自分を夢に近づける」か「夢を自分に近づける」かどちらかの選択をすることになります。すなわち「頑張って実力を上げる」か「実力にあわせて志望校を下げる」かということです。

実力を上げていく場合は全く問題ありません。問題は志望校を下げる場合です。

志望校を下げると受験科目が大幅に変わる場合があります。

極端な例を出しますが、

名古屋大学経済学部は共通テストで7科目、二次試験は英語数学国語の3科目です。

ここからランクを一つ下げると、

名古屋市立大学経済学部は共通テストで4科目、二次試験は英語数学の2科目です。

高3の途中で「名大はきついから名市にしよう」と変更するくらいなら最初から名市にしておいたほうが必要な科目だけに勉強時間を費やせたのに、ということになります。

さらに突っ込んで話すと、名大の経済学部志望といいつつ実際には南山大学の経済学部すら挑戦校なんですけど、という状況の高校生もいくらでもいます。

最初から私立専願にしておいたほうが最終的な受験結果は良くなるのですが、コッコウリツ信仰の厚い愛知県においては私立専願=非国民くらいに思っている人もいるようなので、なかなか難しいのかもしれません。

夢を見てモチベーションを上げるのも大切ですが、足下の現実を見て受験の作戦を立てるのも同じくらい大切です。

 

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
http://www.sodeng.jp