重力波をとらえたことがニュースになっていますね。新聞の一面になろうと、私みたいな素人にはそれがどの程度すごいものなのか実感がわきませんが、アインシュタインが理論的に導いたものを実証するまでに100年かかったわけですから、たくさんの人が多大な努力をして、多大な金額が研究費に突っ込まれていたはずです。
この世の中は思い込みの力によって動いているのだなと思う次第です。
コロンブスがアメリカを発見したり、コペルニクスが地動説をとなえたり、ニュートンが万有引力を発見したり、ライト兄弟が飛行機をつくったり・・・
歴史にのこる偉大な発見や進歩というのは、他の誰も信じていなかったけれども自分だけは信じていた、という思い込みの激しい人によって作られた気がしてなりません。もちろん、思い込みの激しい人すべてがその思い込み通りにものごとを進めたことはないでしょう。しかし、自分ならできると思い込んだ人だけが、成功を手に入れることができるのではないでしょうか。
重力波の検出というのは長い歴史を感じさせます。もとはといえばガリレイ・ケプラー・ニュートンの時代に近代科学というものが作られ、それまで宗教的であった世界観を覆したところから始まったのです。そこからニュートンの力学が信じられるようになり、今度はアインシュタインがその力学を疑って相対性理論によって覆した。そしてその理論を証明するために、科学者は100年の年月と多額の資金を突っ込んだ。これらは全て、誰かの思い込みによってなされているのです。重力波の検出というのは人類の思い込みのリレーの産物です。
思い込みによって思わぬ成功を得られるケースもあります。ニュートンの時代、1600年代中盤というのは科学者の間で錬金術が流行っていました。金をどうにかして作れないかということに科学者が四苦八苦していたわけですが、その過程でリンという元素が発見されています。
塾の生徒には、東大を目指す生徒もいれば医学部を目指す生徒もいます。100%合格できるかといえばそんなことはありえないのですが、逆に0%ということもありえません。私は勉強のアドバイスを色々しますが、合格する道があるとしたらこの道だろうというのは100%信じています。それは過去の自分の成功体験や、過去の生徒の成功体験からくる経験的なものであり、色々な合格体験談をみても似たような事例がみられるという法則的なものでもあります。
科学の進歩と比べれば大学受験なんて些細なことではありますが、当事者にとっては科学の進歩よりも大きい意味があるのもまた大学受験です。
どちらにおいても、成功するという思い込みが成功をもたらすのだし、思い込みがなければ成功はありえません。