月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

今の高校生達どうなるの? 1

普段、生徒達と接していると「枯渇感」というもがあまりないように感じられます。枯渇感というのは、端的に言えば金持ちになりたいとか、アレが欲しいとか、これが欲しいとかそういう欲望のことです。

昔はみな欲望に飢えていたというつもりはありません。たぶん、私が高校生だったときくらい(13年くらい前)は、もう中高生に枯渇感なんて無かったんだと思います。親が普通に働いてくれて、家があって衣食住に不自由することがなく、そのうえ家族仲がよければ枯渇感なんて持つほうが珍しいのかもしれません。

では枯渇感がないことで問題があるのかというと、これまたあるのかないのか分かりません。清須市周辺に住んでいる人は、土地も家も持っていて、たとえ大学卒業後にニートになっても親がいなくなるまではなんとかなっちゃうと思います。

枯渇感がないだけでなく、焦燥感もありません。これも、親がそれなりに稼いでいて生活に不自由がないと、将来にたいして悲観的に考えることがないでしょうから、自然なことです。

しかし、社会の現実を実際に働いて自分の目で体感している大人としては、 あんまりのんびり構えていられる時代ではないということを啓発しておく必要があると思います。

一番認識しなければいけないのは、親の時代と自分の時代が違うのだということです。だいたい、誰でも親の時代とは20〜30年くらい後の時代を生きます。日本の経済成長はとっくに終わりました。過去30年分の、平均給与の推移を見てみます。

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私は昭和61年産まれなのですが、赤い網掛けの昭和57年〜平成7年というのは私の父の世代が30歳〜40歳くらいでバリバリ働いていた時代で、この時代というのは平均給与が10年間で100万円以上あがっていますから、平均的な努力で働いていても毎年月給が1万円ずつ昇給していった、くらいの感覚であったのだと想像できます。平均的な努力ですから、大卒でまじめに働いていればそれよりは上がっていったでしょう。そういう上りエスカレーターの時代だったわけです。

では、直近の十数年はどうかというと、緑の網掛けをみれば分かるとおり基本的には「減少、よくて横ばい」です。

この「減少、よくて横ばい」というのはblogをご覧のお父様お母様なら実感していると思いますが、会社での昇進が人気のラーメン屋かのように行列していませんか?もちろんそれなりに成果を出さなければ昇進出来るものではありませんが、赤い網掛けの時代と比較したら難しくなっているはずです。赤い時代と同じ努力では、昇進ができません。昇進が出来なければ、昇給も大幅には望めないので、生活は横ばいということになります。というか昇進が出来ないくらいならマシなもので、身分は横ばいのまま給料だけ減らされるという辛酸を舐めた人もいくらでもいると思うのです。

 

とりあえず今日はここでしめます。今日も締めの言葉はシリアスさゼロ覚悟で。

 

イエーイ!!ジャスティース!

清須市の大学受験 相伝学舎
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