第一志望に合格するために、必要な参考書を消化するというのは理論上は誰にでも出来ることです。多少、読み進めるのが難しいところがあっても、何周かしていれば自然と理解できるようになります。
誰でも出来ることで競争するなら、毎年大学の合格最低点は上昇していき、問題の難易度は上がりそうなものです。しかし、実際には合格最低点は毎年大して変わらないし、問題の難易度は上がるどころか長いスパンでみると簡単になっていると評している人もいるくらいです。
つまり、参考書を読み進めていくというのは誰にとっても出来そうに見えて、実は簡単ではないということです。というか、とても難しいのです。
では、なぜ難しいのか。それは、普通のことでも継続することが難しいからです。
1日、チャートを10問進める計画を立てたとしましょう。それを1日やるのは誰でも出来ます。その翌日も出来るでしょう。3日目も、出来る人が多いんじゃないでしょうか。では、2週間だとどうでしょうか?極端に出来る人が少なくなります。2ヶ月となると、皆無でしょう。
確率で考えれば簡単なことで、その計画を遂行できる人が全体の97%だとしたら、翌日に0.97×0.97=0.95、つまり95%に、3日目には91%に、14日目には61%、60日目にはついに16%になってしまいます。
普通のことでも、それを1年継続することとなると、普通の人には出来ません。