中学生の勉強と高校生の勉強の大きな違いは、学力を身につけるまでの期間です。中学生の定期テストは範囲が狭いうえに深い知識を求められることはない、狭く浅い勉強です。短い人ならテスト前の10日間くらいで、長い人でも中間テストと期末テストの間の90日くらいでそれぞれの範囲を覚えてテストに挑みます。高校入試はその延長にあり、毎回のテストで覚えておいた内容を土台に最後の数ヶ月間を入試対策に当てて乗り切ることになります。
一方、高校生の勉強は定期テストという点では中学時代とさほど変わらないかもしれませんが、大学入試は定期テストの延長にはありません。多少受験にたいして真面目に考察してみた人ならすぐに、学校の勉強はそれとして、受験勉強をどうやって別立てで考えていこうかという発想になります。そこで直面するのが、中学時代までは最長でも90日程度だった学力構築スパンというものが、それこそ最低で90日、長ければ半年180日、1年360日など2倍も4倍も長くなるという事実です。
塾で生徒を見ていても、入塾後2-3ヶ月でそれまでの学力から一皮むける生徒というのはまれで、ほとんどの場合は半年〜1年という期間で学力を伸ばしていきます。伸び方も様々で、
このように順調に階段を上るような上がり方というのはまずなくて、
一皮むけるまでに踊り場の期間が必ずあります。この期間がどの程度なのかは人によって様々なので「あと1ヶ月もすれば大丈夫だよ」などというアドバイスが出来ません。自分で自分のことを信じてもらうほかありません。この踊り場の期間で「なかなか学力が上がらない」などと焦ってしまうと危険です。そんなものだと開き直りましょう。