世界を超単純化して
理系進学者=製造業で製品の設計や製造に従事する
文系進学者=それを売る
と仮定してみます。
一般に株式を公開している企業の活動は利潤の最大化を目指します。どれだけ立派な敬遠理念があっても株式会社とは株主に利益を還元する枠組みにすぎないので、最終ゴールはそこになります。
利益というのはどうしたら出るのかというと売上から経費を引いた余り、ということになるので売上を伸ばすか経費を下げるかのどちらかになります。
そうするとモノを売って利益を伸ばせるのは文系の仕事、経費がかかるのが理系の仕事、という見方になります。そして文系の仕事は結果が数字に表れやすく評価がしやすい。一方で理系の仕事は数字に表れにくく評価がしにくい、となります。
すると文系の仕事にたいしては「たくさん売るほど給料が上がる」という給与システムを設計しやくなり文系の仕事にたいしては「仕事にたいして給料はそこまで上下しない」ということになります。
なのでものすごい高学歴な人が製造業の品質管理部門に就職するのと、全然学歴がない人がたとえば自動車販売会社の営業職に就職するのとでは、給料に大差がないどころか後者のほうがたくさん給料を受け取れるということが十分あり得ます。
世の中は学力の高い人を求めているのではなくて利益を出せる人を求めているので当然のことなんですが、人によっては「今まで一生懸命勉強してきたのに金銭的には全然報われないじゃないか」と感じる場面もあるかもしれません。
とくに愛知県には学歴が高い人がいく企業といえば製造業が多く(トヨタ、デンソー、三菱重工、ブラザー工業など)、製造業は資本集約型(設備投資にお金を使わないといけない)なので、雇用が安定する代わりに給料は抑えられ気味になります。
収入だけ目指すなら高卒で光通信あたりに入社して営業力を鍛えたあと独立して何かの販売会社でも立ち上げるのが単純で早いのでは。もう少し手堅くいくなら看護学校とか看護学部ですね。日本はこれから年寄りが増えるので医療系は数少ない拡大する市場でしょう。
もちろん以上は世の中をありえないほど単純化した一場面の話であり、実際にはこれに当てはまらないことだって多いに決まっていますが、こういう状況がありえるのだということは知っておいてください。
あとそもそも収入の多さで幸せかどうかは決まらないですからね。
それと世の中に必要とされるかどうかというのは中高生にとって大きな矛盾がありまして・・・