月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

学力に応じて学ぶべきことが変わる

韓国語の授業でで「動詞+고」は「〜して」という意味だと教わったのですが、教科書とは別の参考書で勉強していたら「〜して」の意味のほか「〜してから」の意味もあると知りました。言葉なので2つ以上の意味があるのは当然と言えば当然ですから、一つだけの意味を示した教科書のほうが初学者向けに簡単に書かれたいたのだと思います。

学習者のレベルに合わせて教えることと教えないことを取捨選択するのは学習効率に影響します。初学者にあんまり細かいこといっても覚えられないので、最初は最も重要なところだけを教えるというのは私も賛成です。

例えば塾ではシス単Basicを単語帳として推薦しており、その中でもミニマルフレーズというところの意味だけ覚えればokとしています。たとえばseeには「見る」という意味のほか「わかる」という意味もありますが最初は「見る」だけ覚えればよいし、tellは「伝える」を覚えてから「見分ける」という意味を覚えたらよいのであって、最初から複数の意味を覚えなくてokです。最初から完璧を目指してやったら疲れてしまいます。

数学でも高1、高2のうちはとりあえず解法がざっくり分かっていればよく、それこそ階差数列の計算で "n≧2"の意味なんて後回しにしてしまっても良いです。

塾の授業では生徒の学力に応じて教える内容の濃さを調節しています。学び始めの生徒には「不定詞には名詞、形容詞、副詞の3つがある」とだけ触れれば良いし、それぞれの用法を覚えている生徒には「副詞用法と形容詞用法の違いは、意味上の主語に注目すればわかる」などと突っ込んだ内容を教えていきます。

二次関数の最大最小の問題なら軸と定義域による場合分けで解けるようになるのがファーストステップですがそれが余裕で出来てしまう生徒なら、定義域の端点のy座標に注目した解き方を教えてみても良いでしょう。

高校生相手に学習者の学力に応じて教え方を調整できる希有な塾なので、そんじょそこらの有名塾よりよっぽど高品質な授業を提供できていると思います。

大学受験 相伝学舎 (清須校舎、桜山校舎)
http://www.sodeng.jp