よく問題を間違えたときにその原因を
ケアレスミス
だと判断する人がいます。要するに
実力的には解けたけど注意不足で間違えた
ということを言いたいんだと思いますが、果たして本当でしょうか?
小学1年生がテストで「12−3」を「8」だと間違えたとします。同じ問題を2年後に小学3年生になったときに間違えることはないでしょう。これは何が違うのかというと、問題に対するキャパシティです。
12-3を習ったばっかりの人は、12-3を8だと間違える可能性が高いです。
しかし数年たてば問題に対するキャパシティが上がるので間違えることは少なくなります。
高校生も、入試直前に数IIIの10行〜20行もあるややこしい定積分を計算すると計算ミスしがちです。
一行の計算は95%の精度でできるとしても10行あれば全体では59%の精度になります。
でもこれはケアレスミスではなく、キャパシティ不足です。
問題に対する余裕がないから発生する間違いです。
「ケアレスミス」による計算ミスも含めて実力なので、キャパシティ不足による間違いを「ケアレスミス」だと判断すると、本当は実力が低いのにあたかも自分の実力は高いかのように誤認識してしまいます。
ケアレスミスという原因は存在しないのだと考えるべきです。