「n^2が3の倍数のとき、nは3の倍数であることを示せ」という証明問題があります。
対偶である
「nが3の倍数でないならば、n^2は3の倍数でない」
を示すことで、もとの命題を示すのが定番の解き方です。
今日の授業でこの問題を
「n^2=3k (kは整数)とおく。n・n=3kであるからnは3の倍数」
と解いた生徒がいました。
発想が天才的じゃないですか?
さっきからずっと考えてるんですけど、論理的な誤りはないと思うんですよね。この発想は灯台もと暗しだと思いました。
塾で教えていると、中高生の性格や才能は様々だと気づきます。
そういう才能に寄り添って指導していくのが教育なのだと思います。そう考えると教育とビジネスは相性が悪いです。ビジネスにおいては、なるべく効率化を進めて利益を残さないと生き残っていけません。塾という商売であれば、なるべく多くの生徒を同じように教えることで利益率が上がります。大教室に100人あつめて1人の先生が教えるとかできたらボロ儲けじゃないですか?
一人一人に完全に合わせていたら商売あがったりだし、逆に全員を金太郎飴的に教えていたら塾にお金払う価値ってなんなのという話になります。
生徒の学力を伸ばすことができて、塾が持続できるバランスをとり続けることが商売です。といっても現状、かなり個を観察して教えてますけどね。