月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

安山岩の露頭をみて分かる

こちらは昨日観察した露頭です。

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地学なんて興味無い人からすれば、岩の隙間から涼しげに水が流れている写真にしかみえませんが・・・

 

地学の勉強をすると、この景色からは泥岩と安山岩が見えてきます。

 

ここで中学理科のおさらいです。

泥岩は海底で堆積するのに対して、安山岩は地表近くで冷え固まります。

ではなぜ泥岩と安山岩がこのように接しているのでしょうか?

海で生まれる岩石と陸で生まれる岩石が隣り合うなんて、どういうカラクリでしょう?

 

 

実はこの安山岩は貫入岩といって、地層の隙間にマグマが入り込んだあと冷え固まったものです。

貫入岩は図のように地下から上昇したマグマがら地層の隙間に上下左右へと流れ込んだ形跡です。

横に広がるものを岩床、縦に広がるものを岩脈と呼びます。

↑の写真の地域は、かつて海底で砕屑物が堆積して固まったあと地表に隆起し、その後の火山活動によって安山岩質マグマが貫入したと予想できます。


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この地域の安山岩は断面を観察すると写真のように、緑色の基質とごく少量の斑晶が確認できます。SiO2の量を調べると玄武岩と安山岩の中間くらいの値を示します。

カチコチにかたいので、写真のように岩石を割るのは一苦労。この写真は私が割ったのではなくて、誰かが割ったものをたまたま見つけて写真に収めました。かなり綺麗に割れているので、タガネでも使ってわったのかもしれません。

 

最近では「古文の勉強は必要か?」という議論が盛んです。半年前くらいは「三角関数は必要か?」というテーマもありました。今後「地学は不要」論もでてくるんでしょうか。現状、高校の地学は履修者があまりに少ないので、不要と言われるくらい履修者が増えたら嬉しいですね。

さて古文でも三角関数でも、実生活に関係が無い勉強は不要論が定期的にでてきますが、みなさんどう思いますか?

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