月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

真壁さん

新卒で入社した会社は組織がコロコロ変わったので、上司もコロコロ変わりました。どの上司も印象にのこっていて感謝していますが、今日は2人目の上司Mさんの話。

ラグビー経験者で普段はゴールドジムで鍛えているだけあってスーツは筋肉でパンパン。たしか当時の愛車はランクルとおっしゃっていました。ペテン師的な口のうまさの営業ではなく、太極拳的なヌルヌルした動きで気づいたら商談が進んでいる謎のトーク力の人でした。

私は当時新卒2年目でまだヒヨッコの営業だったので、よく営業で客先に同行してもらっていました。

その移動中の電車内、隣に座っているMさんは突如

「木村君ってさぁ・・・協調性ないよねぇ」

と真顔で語ってきました。

な、いきなりディスってきたこのひと!!

と思ったんですが、太極拳的なトークなのでこれが何かのダメだしで意図があったものなのか、それとも何も意図はなく口からでた一言なのか分かりません。

でもとにかく、(まあたしかに協調性はない)と自分で認識するという不思議な時間でありました。

 

営業の仕事は半年ごとに「次の半期でこういうアクションして売上を立てます〜!」という行動計画を決めます。当時ヒヨッコの私は上司Mさんと1 on 1(一対一)のミーティングで一緒に行動計画を考えてもらっていました。

そのときMさんが一言

「こういうお客さんには、○○を提案したら面白いんじゃないかとか、考えてみたら」

え、「面白い」?!

当時の私は、「仕事」と「面白さ」がまったく接点のない独立な集合だと認識していたので、行動計画に面白さを絡ませるというのをきいて豆鉄砲をくらったハトのような顔になりました。

(でもせっかく働くなら、自分が面白いと思うアイディアで行動してみたらいいか・・・)

と、Mさんの謎の太極拳トーク力による空気に動かされていました。

当時2009年でしたので、なんと15年経ったいまもこのMさんの太極拳によって私は仕事に面白さを追求しています。

というか自分が面白いと思うことしかサービスにしていないので、もはや全ての仕事の原動力です。

私は独立して夢を追いかけることを選びましたが、6年間の会社員生活はこうやって振り返るとなかなか良いものでした。

 

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