英語の授業で扱う例文に
「利率が下がったので彼は銀行から全ての預金を引き出すことを決めた」
という日本語訳になる英文があります。
英文構造自体は簡単ですので、単語の意味さえ分かれば中学生でもなんとか日本語訳はできます。
With the interest rate going down, he decided to withdraw all his money from the bank.
先日ちょうど中学3年生にこの英文を教えまして、ちゃんと日本語訳はできたんですが
「ちなみにinterest rateって何のことだかわかる?」
と聞くと、あまり分かっていない様子。
その授業時間はわりと余裕があったので、
・銀行の利息とは
・銀行にお金をあずけるとなぜ利息がつくのか
・銀行はどうやって商売をしているのか
・アメリカの金利が下がりそうだが、なぜアメリカはいま金利が高いのか
などひととおりペラペラ喋っておきました。
結局、英語って文法を覚えて解釈を身につけたところで、英文に書いてある内容が分からなかったら努力が水の泡といいますか。たとえば「日本は自国産業を保護するために金利をギリギリまで下げた」と英語で書いてあっても、なぜ金利を下げることが自国産業を保護することになるのか分からなかったら英文の意味が頭に入ってこないんですよね。
あと数学の等比数列の計算でかならず出る「複利計算」。
だいたい高校2年生くらいに教えるんですが、ほぼ全員「複利ってなんですか?」から始まります。
そういう背景知識は英語でも数学でも国語でも絡んでくるので、効率よく教えてあげられればいいんですが体験しないと実感がわかないという点ではなかなか効率的には身につかない内容です。