月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

中学生の作文をみる

あまり文章を書いたことがない中学生にとって、作文とは書き方も勉強の仕方もよくわからないものかもしれません。たくさん書いているうちに良くなっていく側面はあると思いますが、たしかに独学では難しいと思います。

 

今日の会話(かなり要約)

生徒「作文の書き方がわかりません」

私「テーマはなに?」

「公共のマナーについてです。電車では老人に席をゆずるべきだということを書こうと思っています」

私「そんな教科書的なこと書いてもつまらないでしょう」

「でもわかりません」

私「考えたことを書けって書いてあるから、自分の経験をまず思い出したら。たとえばゴミを捨てる人がいるとか道路でバイクがブンブンうるさいとか」

「タバコのポイ捨てが多いから、ポイ捨ては一人一人が心がけるべきだと思います」

私「また教科書的になってるから、タバコのポイ捨てをする人がどういう人なのか考えて具体的な話にしよう。なんでタバコのポイ捨ては多いのだろうか?」

「みんなやってるからだと思う」

私「では、なぜみんなやっているのだろうか?」

「まわりがやってるから、罪の意識がないのだと思う」

私「これで作文の前半のあらすじができた。後半は、自分の意見についてだ」

「ポイ捨てはやっちゃいけないと思う」

私「それだと教科書的で他人事のようになってしまうから、自分の問題に落とし込んでみたら。自分だって、家族の誰かが部屋を散らかしていたら、同じように散らかすでしょう」

「ああ。最初の一文はどう書き出したらいいんですか」

私「そんなのは適当でいいよ、内容の構成ができていればすぐかけるよ」

生徒:スラスラスラ

 

一人で作文の勉強をすると内容よりも書き始めをどうするのかとか、文字数をかせぐにはどうするのかとか、極めてどうでもよいところに目を奪われがちになってしまいます。こんな風に、ある程度作文ができる人に質問を投げかけてもらって、思考を深めないと作文の質はおそらく成長していかないでしょう。

ちなみに私は現役時代、慶應模試の小論文で受験者2100人中72位をとって、成績優秀者に名前がのる・・・2点手前でした(がっくり)

実は私が一番得意なのは英語でも数学でもなく小論文だと思っているのですが、残念ながら今のところ小論文を受験に使う生徒がおらず、教える機会がありません。

清須市の大学受験 相伝学舎
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