Z会の速読英単語は、長文に出てくる単語を覚えるというコンセプトが素晴らしいのですが、そのなかでも中学版がなかなか良いことに気づきました。
何が良いのかというと、中学生が読解しずらい英文がすごく良い感じで並べられており、しかもそれが一冊の単語帳のなかで何度もくりかえし出てくるということです。
読解しずらい英文の例は・・・
Where can the people who have cars park them?
Harry told Ken about a small insect that has an interesting way of collecting water.
This bird is so small that it can sit on a blade of grass.
などです。
文法の知識が正確にみについていないと読めない、ちょうど良いレベルの英文がちりばめられています。
中学生に、形容詞・名詞・副詞などの品詞やSVO,SVOCなど文型の分類を教えるには本当にちょうど良いレベルです。
難点としては一人で勉強するのには向いていないかもしれないということです。私は塾の授業で速単を生徒に開かせて、ここの品詞はこうで〜構造がこうなっていて〜とか説明できるので、生徒も品詞や文型に慣れ親しむことができるのですが、基本的には長文と和訳があるだけですから中学生が一人で勉強して品詞や構造を見抜くのは難しいと思います。
それでもページ下部に「点差をつけるこの一文」といって、本文中でとくに難解な英文だけは解説がついているので、英語がそこそこ得意な生徒なら面白く勉強できるかもしれません。
(合否を分けたこの一題(東京出版)みたいですね・・・)
あともう一つ難点があって、中3の後半でならう関係代名詞を知らないと読めない英文が多々ありまして、英語が得意な生徒であっても中3の前半にはかなり難しく感じると思います。
英語がそこそこ得意で、中3の12月以降に使えるという、かなり利用者を絞る単語帳です。
というわけで、英語がそこそこ得意な中学3年生は是非書店で見てみてください。