英文解釈の一番最初のポジションは
「文の主語はどれか」
であり、次に
「述語動詞はどれか」
です。
SVを発見し「SはVする」という日本語の意味をつかむことが最優先であり、これが高い精度で出来れば入試英語は半分くらい終わったようなものです。
それくらい主語と動詞の発見は大切なことです。
一方、ほとんどの高校生は初めて英語を習う中学時代にこのような観点で英語を読むことを教わりません。
中学時代の英語といえば「英単語覚えて、英文法覚えて、長文読解」という一見もっともらしいがまったく理に適っていない手順に沿って教わります。
これをやると、文法は文法、長文は長文、という同じ英語のなかでそれぞれが独立した別組織のようにインプットされています。
そうではなくて、英語を正しく読むために文法というツールがあって、英語を正しく読む練習の素材として長文が存在します。
主語と動詞を発見するためには品詞を理解していなければいけません。
・主語は必ず名詞である
・前置詞は後ろに名詞がくる
・前置詞+名詞=形容詞か副詞
といった品詞についての知識を頭に入れていつでも瞬時に出し入れできる状態ではないと主語と動詞は発見できません。もちろんこれらの知識がなくても数十行の入試英文のうち半分くらいは主語と動詞を発見できるかもしれませんが、ちょっと複雑な文になると品詞の判断ができなければあてずっぽうの読解になってしまいます。
なぜ品詞を理解するのか、英文法を理解するのか。
それは文法問題を解けるようになるためではなく、英文を読むために必要なことだからです。