大学受験というのはそこそこ難しい大学に行きたいとなると、やるべきことというのは少なくとも私が高校生だった十数年前、そしておそらく何十年も前からあんまり変わっていません。そのやるべきことを知ることが出来れば一つハードルはクリアで、実行できればさらにハードルを乗り越え、そこまでくればたいていの大学は当日の問題との相性次第で受かるかもしれないしダメかもしれないというところまではもっていけます。
問題との相性次第というのは弱気すぎると思う人もいるかもしれませんが、そもそも第一志望を下げずに受験できるだけでもレアです。そのうえ記念受験ではなくちゃんと受かる見込みがあって受験できるのはさらにレアです。
やるべきことというのは生活全体を言うこともあればもっと具体的に使う参考書の選択を言うこともあります。前者は昨日書いたとおり、ひたすら内職をして自習時間を確保するということや、さっさと志望校を決めて受験に必要な科目だけを勉強するとか、そういうことです。後者は、教師の自己満以上の役割を果たさない無駄だらけの勉強をやめて、合格する人が取り組む参考書で勉強することで、たとえば数学なら一対一対応の数学やプラチカ、入試の核心など定番の参考書のなかでレベルにあったものを選び、正しいやりかたでそれを取り組むということです。しかし不思議なことに高校でこれらの参考書を採用するところは聞いたことがありません。
青チャートは私の塾でも使っていますが、これは私が全ての例題を解説できるから採用しているのであって、これを自習しなさいという指導はかなり無理があります。この無機質な解答を読解できる生徒は相当少ないはず。私が高校の先生なら、傍用問題集とうかる計算IAIIBあたりで自習を指示します。うかる計算なら青チャートほど読解力はいらないし、大切なことがたくさん書いてあるので自習でも数学のポイントを抑えられます。
私が受験の王道らしきものをどれだけ主張しても、私のほうが少数派である以上、ここに書いてあることを鵜呑みする人は少ないだろうし、塾生であっても全員が全員100%信じてくれるわけではありません。小学校、中学校と「みんなと同じ」ことが規範的とされている環境で高校生まで育つと、他人が授業を聞いているなか自分だけバリバリ内職するとか、1月のセンター試験終了後に自由登校をするということは、人によってはかなり勇気を要するし、それをやり通せる生徒とやり通せない生徒と別れるのは無理もありません。
この王道を信じられる生徒とイマイチ信じ切れない生徒と別れる以上、ひと学年にたいして一クラスしかない今の塾の運営というのは結構無理があります。私が理想を追いかけるのは私塾なので誰も文句をつけることはありませんが、現実をうまいこと対処しなくてはいけないなと感じています。あんたの理想はいいから、学力上げてくれまへんか?難関じゃなくても希望の大学にいければ満足なんやというニーズも結構あるんだろうなというのは、微妙に感じているところでございます。(ちなみに志望校のランクで入塾を断ることはなく、勉強時間さえ確保してもらえればどんなレベルでも教えます。)
さて今日はボールペンを新しく買いました。先日、愛用していたものを机から落としてしまって、ペン先が折れてしまったからです。
上が折れてしまったペンで、下が新品です。
採点するのに使っているパイロットのハイテックCというボールペンで1本200円くらいします。微妙に、高いです。
それが今日、文具屋さんで見ていたらリフィルを入れ替えてつかえるハイテックCコレトというシリーズがあるのを知りました。
いつも英語の授業中に和訳の添削をするときに、一度目の採点は赤で、二度目の採点は青でやっていて、いちいちペンを2本使い分けていたので、これを見たときは私のニーズにたいするミートっぷりに感動しました。しかも、インクが100円で2色用本体が100円なので、2色ペンを作るのに合計300円で作れます。通常のペンなら二本で400円かかるところです。
ただ本体がすごく軽くて、いままでのものより重心が高めなのが少し気になります。実戦投入が楽しみです。いい仕事してくれよ、ハイテック。