月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

大学受験なんて運任せ

学力を上げるかどうかは、やるかやらないか。でも最終的に「やれば受かるの?」と聞かれると「それは分からん」ということになります。

多くの高校生は、最初はあんまり自分の学力と実際の入試難易度が分からないから、自分の実力より2ランクから3ランクくらい上の志望校を無謀にも語ることになります。目標自体を背伸びすること自体は私は大賛成なので、是非その無謀な目標に向けて頑張って頂きたいのですが、目標が無謀だと「合格最低点を余裕で上回って合格」という計画が立てられません。「ギリギリ上回って合格」くらいの計画に、どうしてもなってしまう。

では、単純化のために大学入試が英語100点と数学100点の2科目200点だとします。毎年の合格最低点は6割の120点。英語が得意なAさんは、英語で80点、数学40点という計画を立てて勉強を進めたとします。それで、3年間頑張って勉強して直前期に赤本を解いたら英語8割、数学5割くらいとれるようになって、合格最低点を上回りそうです。

でも入試当日。なんと、英語の問題が易化して数学が難化してしまいました。

これだと、英語が得意でも不得意でもそれなりの高得点が出るので英語では差がつきませんが、数学は点差がつくので数学が得意な人から受かっていくことになります。Aさんは合格最低点に届きませんでした。

というシナリオがありえるのです。合格最低点ギリギリを狙う計画だと、どうしても当日の問題次第というあそびを残してしまいます。

科目単体で見ても、たとえば現役生は数IIIのうち複素数や二次曲線の難しめの問題が出たら対策が不十分だったり、物理の原子分野が同じように不十分だったりすることがありえます。(なので私は数学の授業で手薄になりがちな複素数と二次曲線のどちらかを毎回いれる)。

でも公立高校生が難関大の現役合格を目指そうとしたら、どうしても分野にムラが出てしまう。これは避けられません。だから、入試当日に出題される問題に左右される、言い換えれば、運まかせな部分が出てしまいます。

この不確定要素すら解消するにはどうしたら良いか。第一志望を2ランクくらい落とすか、第一志望をそのままに1年浪人するか、6年前に戻って中学受験して中高一貫校に進むかのどれかです。


清須市の大学受験 相伝学舎
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