月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

斜行葉理(沼津市)

静岡の地学探検旅行で柱状節理をみた記事をupしてありますが、他にも色々見てきました。

クロスラミナ(斜交葉理)です。

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この写真をみると単なる砂岩層のように見えますがクロスラミナになっています。

クロスラミナとは何か?

波が通ったあとの砂浜を思い浮かべていただくと、波の通りあとのようなものが残っています。その通り跡は水の流れの方向によって向きが決まっています。

一定の流れで体積した砂粒が固まったあと、さらにその上に別の流れの向きで体積した砂粒が重なると、層の向きが交互に変わります。(*)

それをクロスラミナ(英語ではcross-bedding)といいます。

というのが教科書的説明ですが、実は(*)のところが私はイマイチ理解できていません。受験生時代に国内国外色々調べたのですが結局分かりませんでした。海底で地層になったあと地殻変動が起きて隆起→沈降し、沈降したあとは流れの向きが変わってたってことなのかな?大学での勉強のなかで解決したら報告します。


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沼津市のクロスラミナは、切り通しで作られた道に露頭として現れています。

 


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道といっても、すでに使われていなくて通行止めになっています。

「通行止」の看板の横を失礼して進んで観察しました。


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しかし写真にあるように、ものすごい数の落石があります。私が観察した日は雨の日の翌日で、観察中に上から丸太が落ちてきて3mくらい場所がずれていたらたぶん私は死んでいたかもしれないので、こういう危険な場所の観察はやめようと思いました。


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でも切り通しで両サイドがクロスラミナの露頭になっている様子は圧巻的であり、雨の日の翌日ということで水がポタポタ落ちる様子が神秘的でもあり・・・、やっぱり通行止め、となっていても観察したい欲求は止められないような気もします。

 


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砂岩層なので、浸食を受けています。

 


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軟らかい層と固い層が互層になっているようです。

 


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この道の先を行けば、何百万年、何千万年前に堆積した当時の海の底にたどり着きそうな気がしてしまいます。

 


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海の流れをこのスケールで感じることができます。

 


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隆起して地表にでたあと力が加わって断層になったようです。

 


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こちらは少し場所を移動したところです。

 


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かなり教科書的なクロスラミナの様子が観察できます。スジの角度が変化しているところがあります。

 

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赤線の上下で角度が変化しています。



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こちらも結構はっきりと見えます。

 

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