教育パパorママのなかには幼少期のお子さんの勉強をみていて
「なんでこんな簡単なことも分からないの?!」
と思ったり、ときに言ってみたりした経験があるかもしれません。
もちろんそんな否定の言葉を言ったところで何も問題は解決しないので、絶対に言ってはいけない言葉の一つです。
とくに算数の問題で
10+5
とか、
100+17
のような大人にとっては簡単に見える問題のときに注意です。
数字が1,2,3,4,...9,10くらいまでは指で数えられますし、おもちゃや本の数を数えるときに使うので子どもにとってはごく自然な数字です。
しかし桁があがって「10から10ずつ上がる」といってもそれが10, 20, 30とすぐに分かるのは天才児だけ。「100から1ずつ上がる」でさえ子どもにとっては難問です。
なぜ難問になるのでしょうか?それは、子どもが10進法という数字の数え方を身につけていないからです。普段私たちが数を数えるルールは10進法に従っています。(例外的に時間だけは60進法です。)
子どもにとってこの10進法の難しさがどんなものか教えてあげましょう!
そこのパパorママさん。次のルールで数を数えてください。
ルール
・0と1しか使えない
・0→1と増えたあと2にいかず桁をひとつ上げる
では問題です。
この数え方で10進法の10を数えてください。
はいどうぞっ!
1, 2
ブブーッ
違います。2はダメだって言いましたよね。なんでこんな簡単なこともできないんですか?
1, 10, 11, 100, 101, 110, 111, 1000, 1001, 1010
で答えは1010です。
では次の問題です。次のルールで10進法の10を数えてください。
ルール
・0と1と2しか使えない。
・0→1→2と数えたあと3にいかず桁を一つ上げる。
ではどうぞっ!
1,10
ブブーッ。
1, 2, 10, 11, 12, 20, 21, 22, 100, 101
で101に決まってるじゃないですか。
なんでわかんないんですか?ちゃんと考えてますか?説明しましたよね?
いまやってもらってることなんて、2進法とか3進法とかいうルールで数を一つずつ数えてるだけですよ。
1より5大きい数を計算しろとか、難しいこと言ってませんよ。ただ一つずつ数えてもらえばいいだけなんです。
それなのにできないなんて・・・