月刊木村:清須市で営む塾での日々

相伝学舎という塾を経営しています。好奇心の格差時代に、大学受験を通じた成功体験の場を提供することが使命です。

塩分が高い大味の教育

化学の実験でレポートを出したらこんなに細かい添削で帰ってきました。

驚きました。かなり時間をかけてレポートを読んでくださっています。

慶應時代はレポートなんて出しっぱなしで返却されるなんてことは一度もなかったので、名大理学部の学生指導の手厚さには驚きます。さすがにこのレベルでの細かいコメントは初体験ですが、レポート類は高い確率でちゃんとコメントや添削が添えられて返ってきます。そして学科の授業では受講者10人に対して先生と大学院生TAが合計3人という、うちみたいな個人塾もびっくりの生徒:先生比率になっていることもあります。

よく自称進学校ではただ単に大量に宿題を与えたり補習を設定して一方的に勉強をやらせるだけのことを「面倒見がいい」と表現しますが、これは正直良く言い過ぎ。メンドウミなんて全然良くないです。生徒一人一人を見て授業をするわけでも答案添削指導をするわけでもないからです。結局、ただのマス教育にすぎません。

もちろんマス教育も悪いことではありません。慶應大学が学生を育てるスタンスはほぼマス教育です。200人入る大教室で必修のマクロ経済学を勉強して、「少人数」のゼミに所属しても小規模ゼミでさえ3年生15人、4年生15人で30人くらいの所帯になります。

学生達は大学の講義ではなく、同級生や先輩後輩との超強い結びつきのなかでcultivateしていきます。この結びつきの強さは逆に名大とは比べものにならないくらい強いです。これは大学が学生に積極的に介入するのではなく単に場として機能しているからです。

では五条高校などのマス教育はどうでしょうか?場として学生同士の自発的な相互関係の醸成を促すものではなく、コッコウリツに異様な執着心をもった先生が、「学校のやりかた以外はダメ」というスタンスで全員に同じことを強制する、塩分が高い大味の教育としか言いようがありません。

とかいって、化学の先生の面倒見の良さを書き始めたら五条高校のディスりと慶應自慢になってしまいました。私も病んでますね〜。

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